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   京都市の長期気温・降水量変化に関するメモと情報源 [2004年6月]

●京都市もやっぱりヒートアイランドが発生しています.
 京都市の気温変化の特性について調べています.

●京都市北部地域の77年間の気温の変化を調べてみました.すると,二条城の近くでは気温が上昇傾向にあってヒートアイランド化しているのではないかと思われる結果が出ました.でも,京都大学の農場では,ほとんど気温が変わっていませんでした.さらに,上賀茂演習林のある辺りでは,気温が下がっていました.京都大学の農場では,長年稲作などがおこなわれていて,水分が豊富な場所で作物がたくさん蒸発散してくれるおかげで涼しくなっているのではないかと考えられます.でも,上賀茂での気温の減少傾向のメカニズムは謎です.

そこで,いまいくつかの仮説をたてて,どうしてそうなるのかをいろいろと調べています.

いずれにせよ,京都市でもヒートアイランドの傾向が見られていて,とくに最低気温が上がっているので,日較差が小さくなっています.
 紅葉は秋の一日の気温の差(日較差)が大きいと綺麗に色づくと言われてますが,京都市ではだんだんと日較差が小さくなってるので,秋の紅葉の色づきが悪くなる?ような変化が起こってくるかも知れませんね.

気象学会での発表原稿・・・京都盆地内3地点における気象要素の経年変化


●ヒートアイランドの研究は首都圏で盛んに行われています.また,欧米でも行われています.それらの結果,気温が上昇するだけでなく,雨の降り方も変わってくるといわれています.

そこで,京都市の長年の雨の降り方が変わってきているかどうかを,長年の観測結果から調べてみました.すると,一年間に降る雨の量はほとんど変わっていないことがわかりました.でも,冬,以前に比べてシトシトと少量の雨が長い期間にわたって降るようになってきていました.それから,市街地の近くでは,以前に比べて秋に一度に激しく雨が降るようになっているのがわかりました.データを詳細に調べるといろいろなことがわかってきましたが,その原因となると先の気温と同じで,よくわかっていません.

そこで,この原因を探る研究にも着手し始めています.

水文水資源学会での発表原稿・・・京都市内3地点における日降雨特性の経年変化


●これらの研究・調査の結果は,新聞にも取り上げられました.このことから,社会的な関心も高い研究だと言えます.

新聞記事・・・京都盆地で降雨集中化 2003年7月10日(木)夕刊



 京都市の人口・市街区域など
- インターネット情報源

 ヒートアイランドについて
- インターネット情報源

- 書籍等による情報源

  • ヒートアイランド 尾島俊雄 東洋経済新報社
  • ヒートアイランド灼熱化する巨大都市 齋藤武雄 BLUE BACKS講談社


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