獣、鳥および這うもの

"主は言った、大地は種に応じて動物の魂を生み出すように、種に応じて家畜そして這う物そして大地の獣を... [創世記1:24]

主は地上の全ての生き物を創造した、そして全ての創造物は世界の中で重要な機能を授かった。
また、ちっぽけな生き物、蟻や蚊や蛙、はそれ自身の役目を授かった。たとえわれわれは、それらが何であるかはいつも知っているわけではないが。

ダビデが若者の頃、まだイスラエルの王になる前は羊飼いであった。
ある日、ダビデは羊の群れにいて、咲く花の色のきらめきや野原の香りに心を打たれ、主の創造の仕事を誉めたたえていた。
突然、ダビデは小さなすずめ蜂がクモを引き裂いているのを見た。
ダビデは言った:「主よ、あなたが創造したこれらの小さな生きものたちは何の利用があるのでしょうか?」
「見よ、例えばこのすずめ蜂は - 蜜がなく、噛みつく、何のために世界にいる必要があるのでしょうか?」
「あるいは、例えばこのクモは - 美しくない、ほんとうに一年中糸を織っているが、糸は役にたたない、何のために世界にいる必要があるのでしょうか?」
主はダビデに答えた:「ダビデよ、やがて日が来る、そしてわたしが創造した全ての創造物はいかに重要であるかを見るであろう。
やがて日が来て、理解するであろう:生きる物の全てに、世界の中で重要な機能がある、またたとえそれらはすぐには見えないけれども。」
ダビデはその言葉を心の中に留めた。

年が経ち、サウル王はダビデを恐れた。なぜならば彼はダビデが自分に代わって王になりたいと考えたから。
ダビデはとても恐れて、逃げ出し、サウルの前から山の石切り場にある洞穴に隠れた。彼は心で祈った、彼を追いかけてくる追跡者がここに到着しないように、そして彼を捕らえることがないようにと。
主は、ダビデが隠れている洞穴にクモを遣わした、洞穴の入り口に複雑な網を編むために。
サウル王と兵士たちはダビデの足跡を追って、ダビデが隠れている洞穴の入り口に到着した。
「王様、足跡がここまで続いています」、追跡者の責任者が言った、そして汗の額をハンカチで拭いた。

サウルはよく見た、そして入り口に混み合って編んであるクモの網を見て知った。
暑い日であった、そしてサウルは水のはいったポットを持ってくるように望んだ。
「おまえは間違っている」とサウルは言った、よくクモの網を調べた後に、「もしクモの網が完全であるならば、時間をかけても確かにここを人が通ることはない。
さあ急いで追跡を続けよう、日が暮れる前に。」
サウルと兵隊たちはその入り口に入らなかった、そしてダビデの後を追い続けた。

ダビデは追跡者たち足音が消えるまで待った、そしてその入り口から外に出た。
ダビデはクモに接吻した、そして言った:「今や私は理解した、小さなクモよ、お前もまた重要である。」
今や私は知っている、全ての創造物は確かに世界の中で重要な機能をもっていることを。」
ダビデは主の方に顔を向けて言った:「主よ、このようにあなたは世界を創造したのですね。」


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