名前の変更

主はアブラムの名前をアブラハムと変える:「もはやお前の名前はアブラムとは呼ばれない、お前の名前はアブラハムとなろう。」 [創世記17:5]

主はサライの名前を変える:「主はアブラハムに言った、お前の妻をサライと呼ばないように、彼女の名前はサラである。」 [創世記17:15]

主はアブラムとサライの名前を変えた。
アブラムの名前に文字「h」が加わり、名前はアブラハムとなった。
サライの名前には、文字「i」に代わって文字「h」となり、名前はサラーとなった。
アブラムの名の文字たちはその名の変更をとても喜んだ、そして両サイドに移動して文字「h」の方に敬意をこめて顔を向け、その文字を喜んで受け入れた。
サライの名の文字たちもまたその名の変更をとても喜んだ:
今より、大きくて光栄なる文字「h」が、小さくて揺れる文字「i」の場所にとって代わる、その文字「i」のみが他の文字の足下にとどかないで文字たちの間でゆらゆら揺れている。
文字たちの中には多くの喜びがあった、そしてその喜びの時間の中で神経質な文字「i」は文字たちの目の前から消えた。

悲しみの文字「i」は隅に孤独に立ち、混乱し、恥じ入りて、目には涙を浮かべた。
なぜサラーの名前から私をはじき出すのであろうか?
その罪は何なのであろうか?
文字「i」は歩み、主の前で不平を言った。
文字「i」は泣いて言った:「私が小さいという理由で、今や私を取り除いたのでしょうか?
私が小さな1本足でのみ立ち、しかも大地にすらとどかないということで十分ではないのですか?」
文字「i」はむせび泣いた、「いつも私はすぐに倒れてしまいそうに見え、今や本当に光栄なるサライの名前の中から取り除かれている。」

主は文字「i」の不平を聞いた、そしてその心を理解した。
主は言った:「悲しむな、小さな "i" よ。本当にお前は小さい、しかしわたしはお前を良く記憶しよう、そして私の名前をこのように飾ろう。
お前は名前 "主(アドナイ)"の中に在るであろう。」
その目は、涙の背後から輝いた。
主は続けた、「そしてさらに多くの日々が過ぎてもお前を忘れることはないであろう。
イスラエルの民に重要で勇敢な指導者ホシアが立つであろう、その時にわたしは彼の名前をヨシュアと名付けよう。
その時に私はお前、小さな "i" を、彼の名前の最初の文字に置くであろう。」
文字「i」は喜んだ、そしてもはや心で悲しむことはなくなった。





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