Diary of Piano Lessons

平成23年2月分

第412回(2月04日) 第413回(2月18日) 第414回(2月25日)


第412回 Piano Lesson(平成23年2月4日)

最近入手した「ジャズ・ピアノ・ソロ・コンセプト」というJazzの教読本ですが、 この本で15人のJazzピアニストのスタイル&テクニックを紹介しています。

2月のテーマ曲として、この本の中から比較的に分かり易い曲「BIFLAT♪」という曲を選んでみました。
これは George Gershwin の名曲「I Got Rhythm」のコード進行を基にして、そのコードをチェンジしたものです。JAZZ業界ではこれを一般に「Rhythmチェンジ」と呼ぶそうです。

ちなみに George Gershwin 作曲 「I Got Rhythm」については、
このコーナの練習曲27番(2002年7月)で演習しています。
参考までに、1コーラス(32小節)だけパソコンMIDI演奏で聴いてみましょう。


さて、「BIFLAT♪」ではどんな Rhythmチェンジとなっているでしょうか。

では 紹介しますが、まずは比較するために、メロディーは I Got Rhythm のままとして、 伴奏パートは変化させた新しいコードとして、書き直してみました。

譜面: I Got Rhythm (Rhythmチェンジ)

では 譜面(A) + 譜面(B) + 譜面(C) + 譜面(B) まで32小節をパソコンMIDI演奏で聴いてみます。


譜面(C) での独特な ウォーキング・ベースについて、このテキストの中に、その構成方法が解説されていましたので、ここに紹介しておきます。

8小節の循環コード、例えば (D7 - G7 - C7 - F7) において、

    (1) 第一小節の1拍めでは、必ずルート音Dを弾く。
    (2) 第二小節の1拍めでは、5th音Aを弾く。
    (3) 第一小節の2拍,3拍,4拍めでは、(2) 第二小節の1拍め5th音Aに向けてクロマティックに弾く。
    (4) 第二小節の3拍めでは、必ずルート音Dを弾く。
    (5) 第二小節の2拍めでは、(4) 第二小節の3拍めルート音Dに向けてクロマティックに弾く。
    (6) 第三小節の1拍めでは、必ずルート音Gを弾く。
    (7) 第二小節の4拍めでは、(6) 第三小節の1拍めルート音Gに向けてクロマティックに弾く。
    以下同様に

    (なおクロマティックに、というのは半音づつ上昇するという意味)

上記のことを絵で表現したものがこれです。


それでは BIFLAT♪の曲を紹介します。
伴奏パートはすでに紹介済みの Rhythmチェンジです。

では 譜面[A] + 譜面[B] まで16小節をパソコンMIDI演奏で聴いてみます。





では、次回に!


第413回 Piano Lesson(平成23年2月18日)

BIFLAT♪曲の紹介をつづけます。

譜面[C]の伴奏は、すでに紹介済みのウォーキング・ベースのパートです。
つづく譜面[D]は、譜面[B]の繰り返しですが、最後の1小節は次のピアノ・ソロのパートへのつなぎです。

では 譜面[C] + 譜面[D] まで16小節をパソコンMIDI演奏で聴いてみます。


以上の 譜面[A] + 譜面[B] + 譜面[C] + 譜面[D] までがこの曲の1コーラスです。

次は、ピアノ・ソロによるアドリブのパートです。
譜面[E]は、譜面[A] に対応したピアノ・ソロ、 譜面[F]は、譜面[B] に対応したピアノ・ソロです。


では 譜面[E] + 譜面[F] まで16小節をパソコンMIDI演奏で聴いてみます。


ここで、譜面[E]の ウォーキング・ベースを少しだけチェックしておきます。





では、次回に!


第414回 Piano Lesson(平成23年2月25日)

BIFLAT♪ の曲構成を確認しておきます。

    テキスト
    コメント
    第1コーラス譜面[A] (8小節) mainメロディ
    譜面[B] (8小節)mainメロディ
    譜面[C] (8小節)subメロディ
    譜面[D] (8小節)mainメロディ
    第2コーラス譜面[E] (8小節)ピアノソロ・アドリブ
    譜面[F] (8小節)ピアノソロ・アドリブ
    譜面[C2] (8小節) 繰り返し(多少アレンジを加えた)
    譜面[D2] (8小節) 繰り返しmainメロディ + エンディング


譜面[C2]は、譜面[C]を多少アレンジしたものです。
George Gershwin の曲 "I Got Rhythm" での subメロディ を少しだけ引用して合成しました、緑枠の小節。

譜面[D2]は、譜面[D]の末尾1小節だけ違っているだけです。

では 譜面[C2] + 譜面[D2] まで16小節をパソコンMIDI演奏で聴いてみます。


では、Rhythmチェンジの曲
BIFLAT♪をつなげてパソコンMIDI演奏で聴いてみます。




では、次回に!


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