Step by Step

2021年6月6日 


お話「牛力発電」

牛の体内にある牧場

牛は牧場で飼育されていますが、実は牛の体内には牧場があって、 牛が食べる餌を飼育しているのです。

牛には胃が4つあります。
第1胃では、セルロース(繊維質)を食べて糖に分解する微生物が約1千兆個も住んでいる。

第2胃では、その糖を食べて酪酸などの短鎖脂肪酸に分解する微生物がいて、牛はこの短鎖脂肪酸を吸収している。

第3胃では、水分を吸収する。

第4胃が凄い!第1胃で繁殖して、増えた微生物が流れてきて、これを牛が主食としてエネルギーを獲得するのです。

つまり、牛は胃の中に微生物を養殖していて、その微生物のエサとして草やわらを噛み砕いて微生物に与えている。その微生物が作り出す栄養素をいただき、挙げ句の果てには繁殖した微生物をごちそうとして、日々を暮らしている。

人間はどのように微生物と一緒に共生し暮らしているか? 「腸内細菌」に関する本を読むとそれが分ってきます。

地球温暖化

近代世界の人間が牛肉を食べるような時代になって、地球温暖化が加速する一因にもなっています。

1)直接的な影響としては、牛が出すゲップに含まれる「メタンガス」が放出される。
2)間接的な影響としては、牛牧場のために伐採で森林が減り、植物のCO2吸収が減ってくる。

メタンガスもCO2ガスに次ぐ温暖化の要因であり、その中でも牛が出す割合が大きいと評価されています。
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対策として、牛の餌に「不飽和脂肪酸カルシウム」を混ぜて、牛のゲップからメタンガスを減少させる政策を実施するという話もあります。

「Meat Free Monday(週に一日お肉をやめよう)」という世界的な運動(Animal Welfareともリンクした運動)も起きています。
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