「プリム」、エステル記の祭り

「プリム」の祭りは、王妃エステルが悪人ハマンからユダヤ人を救ったことを記念する祭りで、 街は仮装した子供や大人で賑わう。 「エステル記」は、全部で10章の短い物語で、登場人物も少なく読みやすい。


エステル記の中の登場人物


「プリム」という名前の由来


「アダルの月14日と15日」が祭りの日、そのこだわり


時代背景の考察


エステル記に教えられること

  1. 聖書の中で、主(神)の声が一言も書かれていないのは、このエステル記だけです。 神の存在はどこにあったのか。昔から賢者ラビたちはこれを議論し、 この物語に神を登場させた裏話を考え、伝承として残しています。 (この種の伝承はアガターと呼ばれ、なかなか味のある話が多いです)

  2. ハマンは反ユダヤ主義の原型である。
    ユダヤ民族の絶滅というナチスによるホロコーストと同様な危機が、 すでに2,500年前にあって、聖書に書き残されていたわけです。 このようにエステル記はハッピーエンドに終わって祭りとなったのですが、...

雑書き

今回、エステル記を読み直して気がついたことを一つだけ...
「ハマンはニサンの月の十三日に、王の書記官を召集して勅書を書かせた」 とあります。これは何とユダヤ人の重要な行事である 「ペサハ、過越しの祭り(ニサン月15日から7日間)」の直前であり、 どのユダヤ人の家でもペサハの準備で忙しい時期です。 ハマンがこんな日に陰謀を仕掛けたのも、ユダヤ人の注意をそらす作戦だったのかと。


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