少し古い話題ですが、湾岸戦争でイラクがクエートに侵入しかけたことはもう昔のことです。 イラクはアラブ諸国へのプロパガンダとしてイスラエルにミサイル攻撃を続けていた。 アメリカ製「パトリオット」ミサイルが、イラクのミサイルを追撃するTV映像、 その記憶きっと残っているでしょう。 当時のイスラエルの新聞にこんな記事がありました。
「この追撃ミサイルはまさにメシアに違いない」、
と人々が手を叩いて喜んだ。さて、このミサイルの英語名は「Patriot」、辞書で調べると「愛国心」ですが、 これに対するヘブライ語名は、
なぜこれが救世主メシアなのでしょうか?それは...
ユダヤ人の社会では、昔から救世主(メシア)思想というのがあって、 世界が破滅する時期には、いつでもメシアが現われて人類を救う、 という考え方をしています。 そのメシアの名前は、ゲマトリアで「314」の数字になると言い伝えられています。 例えば旧約聖書の章句には「エル・シャダイ」という神の名前があります。 この「シャダイ」というのは、ゲマトリアで314の数字です。「シャダイ」に対するヘブライ語名は、
書物から引用すると
ヘブライ語アルファベットにつけられた数値と、その印象的意味解読から、 旧約聖書の章句のもつ隠された別の意味を探索する技法である。 それは一種の暗号解読法でもある。 この手法はすでに1世紀頃アレキサンドリアのフィロインによって考案されていた。 その他古代ヘレニズム文明においても認められ、 ネオ・プラトニズム思想として広く影響を及ぼしてゆくことになる。カバラ思想において「ゲマトリア」の手法が使用されるようになったのは 12世紀頃で....。 グノーシス神秘思想のなかにもゲマトリアがあり、 古代ギリシャ文明、バビロニア文明にその起源を求めることができる。 ラビ神学においてゲマトリア手法が初めて認められるのは、 2世紀頃に書かれたタンナイーム(tannaim)の記述においてである。
ゲマトリア手法は後世にいたり通俗的カバラの主要な関心事となっていった。 より神学的、形し上学的な内容を保持しようとする瞑想的カバリストにとっては、 ゲマトリア手法は無価値なものであるとして批判されることになる。
「シャダイ」に対するゲマトリアは、
=10、 =4、 =300、 つまりゲマトリアで「314」
「パトリオット」に対するゲマトリアは、
=9、 =6、 =10、 =200、 =9、 =80、 つまりゲマトリアで「314」
参考ですが、「ボーケル・トーブ」に対するゲマトリアは、
=2、 =6、 =9、 =200、 =100、 =2、 ゲマトリアで「319」
ゲマトリアはそもそも「ヘブライ語のアレフベイトの数値」ですが、 これを「英語アルファベットの数値」にお遊びとして拡張してみました。はるか昔の時代に、アルファベットの起源はこうして伝えられた。
ヘブライ語→ギリシャ語→エトルリア語(Etrurian)→ラテン語→英語
そんな仮説を前提にして、ヘブライ語の22文字と英語の26文字との対応を勝手につけてみました。こちらで、ご参考までに。
英語アルファベットに拡張したゲマトリア手法