Jewish Wisdom: Chapter 8

"Sticks and Stones" and Words

第18回講座


第8章 ”棒や石”と言葉 このページ最後へ
The Ethics of Speech
話すことの道徳

from The Bible

 あなたの人々の中で、告げ口屋として歩き回ってはいけない。
                     [ --- レビ記 19:16 ]


この法律は、おそらくトーラの613の戒律の中で、最も少なく遵守されている。
この法律はこう主張する:
他の人について何かマイナスになるようなことを言うことを禁止している。
”たとえそれが真実であっても”、あなたが話している人が、
致命的にその情報を必要とする場合(例えば、あなたが話している人について、
彼/彼女が結婚、解雇あるいはビジネス上の進行を考えている場合)でない限りは、
そう言うこと禁止している。
ヘブライ語で、そんな話は「邪悪な舌(lashon hara)」として知られている。
またユダヤ人の法律は中傷(ヘブライ語で、motzi shem  ra)を禁じている。

しかし、知的なユダヤ人の中では、言葉「邪悪な舌(lashon hara)」が、
他の人々について全てのマイナスの話をカバーする包括的な参照として使われている。
Philip Roth は、彼の書の中で、邪悪が悪意の舌によってなされたと述べている。
これは私が知っている「邪悪な舌」の最も熱情的で包含的な描写の一つである:

 「邪悪な舌(lashon hara)」とは、
  ささやき作戦、それは止めることができない、
  うわさ、それは取り消すことは不可能、
  名声を汚す、そこからあなたは決して潔白にはならない、
  中傷の話、それはあなたの専門的な資格を軽視する、
  あなたのビジネスの詐欺そして邪悪な脱線のあざけりの報告、
  それは侮辱された論戦好みが、あなたの道徳的な失敗、誤った指導、
  障害のある性格の特性を公然と非難する-----
  あなたの浅はかさ、俗悪、卑怯、貪欲さ、不作法、虚偽、利己主義、裏切り。
  品位を落とした情報。
  名誉を傷つける声明。
  侮辱するしゃれ。
  軽蔑する逸話。
  無用なからかい。
  意地悪いおしゃべり。
  悪意のばかげたことば。
  じれったい皮肉。
  魅惑的なうそ。
 「邪悪な舌(lashon hara)」とは、
 恐れ、苦悩、病気、精神的孤独、そして経済上の損失をもたらすばかりではなく、
 重大に命を短くすることが保証されているような、そんな見世物の次元のものである。
 それらは、あなたが成功してほぼ60年間築いてきたところの地位の流血の場面を作るであろう。
 あなたの生命の領域は、汚染されずに進むということが決してないであろう。
 そして、もしあなたが、これが誇張であると考えるのであれば、
 「あなたが」本当に現実の知覚で常識が不足しているのだ。
                 [ --- Philip Roth 、Operation Shylock, page 397 ]


ラビン首相
イスラエルの首相イツハク・ラビンは、彼の記憶の中で、
1967年の六日戦争(これは第88章「Golda Meir」頁593参照)のすぐ前の数日に、
当時のイスラエルの首相と防衛大臣Levi Eshkol を信用せずに勇気をくじくために、
いかに「邪悪な舌(lashon hara)」が使われたかを記述している:

 彼らは彼をあざけり、彼のイメージを削り取り、そして彼の弱さを公開し、
 うその非難を行った。
 そしてこの最も困難な時に、この国は実際に防衛大臣を持っていないと主張した。
 防衛大臣Eshkol は消耗した。
 その度重なる重荷とその中傷作戦が集まって彼の地位を疑問とする叫びとなった。
 少ない大臣たちの目、そして同様に年長の将校の人々に目で、彼の権威は打撃を受けた。
 ....刈り込まれた彼の政党派で、彼の権威は消滅した。
 彼は政府に彼の意志を果たすための権力を欠いてしまった。
                [ --- Yitzhak Rabin, Service Book, page 148 ]
 
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The gossiper stands in Syria and kills in Rome

from The Talmud

 うわさ話をする者はシリアで立ち、そしてローマで殺す。
               [ ---Palestinian Talmud, Peah 1:1 ]

兵器は、ただちにその近所の人々だけを傷つけることができるが、
これと違って、ことばの「弾丸」は遠方から破滅的な損害をもたらす。
(近代の世界では、電話がそれを特に簡単にしている)

このラビの格言は、
同じく、晩年のアメリカの自動車製造企業のヘンリー・フォードを思い起こさせる。
彼は1920年代の初期に、「The International Jew」の刊行を築いた。
ユダヤ人が、非ユダヤ人をだましてその宗教を滅ぼそうと陰謀を企てているのだと書き、
世界のユダヤ人を攻撃した中傷的な一連の本であった。
我々が知っている限りでは、フォードの反ユダヤ主義の非難のことばのゆえに
アメリカのユダヤ人が殺されたということはない。
しかし、ドイツでは、アドルフ・ヒットラーがこれらの本を翻訳し、大量に出版した。
フォードは汚れた仕事をアメリカで行なったが、数千マイルも離れたヨーロッパで、
彼の出版物はヨーロッパのユダヤ人を大量殺戮を実行するためにナチへの刺激となって助けた。


 from Rabbi

 もしあなたが、彼はよい声を持っていないとラビに言い、
 そして彼には学識がないと祈祷朗読者に言うならば、あなたはゴシップ屋である。
 しかし、もしあなたが、彼は学識がないとラビに言い、
 そして彼はよい声を持っていないと祈祷朗読者に言うならば、----あなたは殺人者である。
                           [ --- Rabbi Israel Salanter ]

うわさ話による悲惨な打撃は、しばしば取り消さないために、
幾つかのユダヤ人の書物では、悪意のあるうわさ話を殺人にたとえている。
ある有名なハシディックな物語が、自分のラビを中傷して歩き回っている男の話を告げている:

 ある日、その男が、自分のコメントがいかに獄悪であったかを悟って、
 そのラビのところに行き許しを求めた。
 そのラビは、もしこうすれば許してやろうとその男に言った:
 彼は家に戻って、羽根のまくらを切り裂いた、そしてその羽根を風に舞い上がらせた。
 その男はそれを行なってから、ラビの所に戻ってきた。
 彼は求めた、「わたしは許されますか?」
 ラビは言った、
 「もう一つ。さあ行って全ての羽根を集めてきなさい」
 「しかしそれは不可能です」、彼は言った。
 「まさにそのとうり」、ラビは答えた、
 「そしてあなたは、私に与えた打撃を心から悔やんでいるけれども、
  その全ての羽根を復元するのと同様に、それを取り消すことは不可能なのだ」


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Don't speak well of your friend

from The Talmud

 あなたの友人を良く話してはいけない、
 なぜならば、あなたは彼の良い特性で始めるであろうけれども、
 その議論は彼を悪い特性に変わってしまうかもしれないから。
               [ ---Babylonian Talmud, Bava Bathra 164b ]


明らかに、そんな命令は全ての場合に遵守されるべき意味はない、
しかし、この文章についての Soncio 注解はこう書いている。
「ある人の良い行動あるいは性格を指摘することによって、
また注目が彼の悪い行動あるいは性格に必然的に向けられる」

ユダヤ人の他の法律では、
その人を嫌いな人々の目の前で、友人を称賛することを避けるように勧めている。
あなたは彼らの心を変えないであろうし、そして彼らは、
彼/彼女を好きでないと、出席しているあらゆる人に告げ始めるであろう。
言い換えれば、うわさ話を引き起こすような事を言ってはいけない。


some more

 私は、言わなかったことは取り消すことができる、
 しかし私がすでに言ってしまったことは取り消すことができない。
        [ --- Solomon Ibn Gabirol (c.1020-c.1057), Pearls of Wisdom ]


 言葉が行動への案内である。
 口がその最初の移動を作る。
           [ --- Rabbi Leon da Modena (1571-1648) ]


 神のみが、我々が話さなかった怒りの言葉に対して、
 我々に預金(credit)を与えてくれる。
           [ --- Rabbi Harold Kushner, When All You've Ever 
                         Wanted Isn't Enough, page 187 ]


うわさ話に対抗した法律に関して、
標準のユダヤ人の教本を書いた長老のラビ Haffetz Hayyimが、
昔、他人を悪く言っている人にコメントした。

 一本の電報を準備しているその隣の部屋は人々がいる。
 彼らがその電報を発信する前に、単語をいかに注意深くチェックしているか注目しなさい。
 そのことがすなわち、我々が話す時に、いかに注意深くしなければならない理由である。

このラビ Haffetz Hayyim の言葉は、19世紀後半のハシディックの話を思い起こす。

 レッベが彼の友人に話をした。
 「神の世界で創造されたあらゆるものは、我々に教えるためのレッスンの意味を持っている」
 レッベはあえて誇張しているのだと考えて、彼の仲間たちが叫んだ、
 「列車から我々が学ぶことができるものは何ですか?」
 レッベは答えた、
 「一分後に、あなた方はあらゆるものを失うことができるということを学ぶ」
 「では電報から?」
 「あらゆる言葉に対して、あなたは支払うことになることを学ぶ」
 「では電話から?」
 「我々が『ここ』で言うことは、『あちら』で聞かれていることを学ぶ」

 「彼の隣人を密かに打ち殺す者は呪われよ(申命記 27:24)」
 このことは中傷する者を引用している。
                     [ --- Targum Jonathan on this verse ]


最後に平和の助言:

 あなたは何かを聞きましたか?それをあなたと一緒に死なせなさい。
 良い勇気を持ちなさい:それがあなたを破壊させない。
                    [ --- Apocrypha, Ecclesiasticus 19:10 ]


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