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大阪府立大 清水克之
赤木先生の発表の感想文




 丘,特に,鳥取砂丘については観光地であるということ以外に余り関心を持っていなかったが,その形成過程,生態系,砂丘保全のための課題についての話を聞くことができたのは非常に有意義であった.砂丘を開発し,そこで人々が生活をするために防風林,防砂林を作ったが,それによって,砂丘に林から飛散した種子が発芽,生長し,砂丘を破壊していく.それを防ぐために地域住民が除草を行う.人間が住むところでは必ず自然に何らかの変化を与えてしまい,その自然を維持するのには膨大な労力が必要であるのが鳥取砂丘の事例からも改めて感じられた.先生が最後におっしゃられた「昔の開発が必要に迫られて行われたのに対して,現在の開発は富の蓄積,楽をするために行われる」と仰られたのが,現在の開発に対して批判的,嘆かれているように私には聞こえたが,富の蓄積,楽をしたいというのが動物にはない人間の願望であると思う.



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