back
佐賀大学 遠藤 嗣明
サマーセミナー感想文



 回のサマーセミナーを通じて多くの他大学の方達と知り合いになれたことが私にとって大変な財産になったと思います。皆さんの意見、発表は現在農業土木が抱えている問題点、未来への提言とどれも的を得ており、ここに来ている誰もが本気で農業土木、地球環境のことを考え、前向きに取り組んでいる姿勢を目の当たりにし凄い刺激を受けました。そして自分の中に一つの決意ができました。それは農業土木に携わる人間になろうという決意です。今までの私は農業土木に不安と疑問を感じておりました。農業土木について本気で考えたことが無かったのも事実ですが、頭の中では分かっていても農業土木が果たす使命に責任を感じることができませんでした。しかしこのサマーセミナーで私たち農業土木を学ぶ人間が果たさねばならない責任の重さを知る事ができました。今回のサマーセミナーのテーマである「農業土木と開発」も私たちの課題であるといえるでしょう。最後までセミナーに出席できませんでしたが、私なりにセミナー参加後の「農業土木と開発」についてまとめてみると、農業土木が行ってきた事業は特に農村空間における農村計画、農地整備、潅漑排水など農業生産の基盤作りを中心に行ってきた、いわゆる開発であると思います。しかし、今後の農業土木に求められる技術(開発)は、森林伐採や焼畑、過放牧農薬や肥料などの人工化学物質による水質汚染などの環境に配慮せず食料生産のほうに重点がかかっていた技術(開発)を環境との調和に配慮し食料生産につとめる事が必要であると思います。また食料生産、環境保全と同様に美しい生活環境を作る事も必要な事の一つであると思います。農村空間と都市の関係はこれからより一層密な関係になってくると思います。それは農村空間が都市にとっての貴重な水と空気の供給地であり、憩いの場であるからです。農村地域の道路網や下水道の整備などの農村の居住環境の整備により、もっと農村の有効利用が広がるはずだと思います。このように考えると日本国内では「農業土木=開発」というマイナスの考えをもつより「農業土木=整備」というプラスの考え方をしたほうがいいような気がします。日本国内での「農業土木と開発」は上記のように考えましたが、私たちはこれから地球全体のことを考えていく必要があると思います。つまり世界に開発援助を行っていかねばならないということです。誰もがいつまでも美しい地球でいることを望んでいることだと思います。最後にこんなすばらしい企画を提供してくれた皆様本当にありがとうございました。


back