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鳥取大学 初田 崇



 業土木学会に入会してから約一年,去年のスチューデント旅行,今年のサマーセミナーと,学会の行事に参加する機会が多くなった.そのため,入会後農業土木について考えることも多くなり,同時に他大学の生徒の考え方や意見を聞いてみたいと思うようになった.今回のサマーセミナーには,鳥取大の大槻先生と多炭さんの勧誘により参加することとにした.
 回のテーマ”農業土木と開発”は,環境意識の高まる現在において重要なテーマであり,また,農業土木に属している私たちはこのことに対して考えなければならないと考えていたため,良いテーマであると思った.しかし,開発は自然破壊行為であり,また,新たな開発を国民や住民は望んでいるのか,と考えている私は,これからも今までと変わらない農業土木事業をするのであれば”農業土木に未来はない”的な考えを持っていた.
 かし,この考えの源には,私個人の「開発」に対する定義から生まれたものである.「環境」という言葉と同様に「開発」という言葉の定義はとても難しいといつも感じており,このサマーセミナーで,「開発」の定義について他人の意見を聞いてみようと思っていた.また,先生方や学生の発表から,「開発」に対しての考え方が変わるのではないかと思っていた.実際先生方の話を聞いて,開発に対する自分なりの考え方もかなり変わり,セミナーの前までは開発に対して全面否定的であった私も,事業後の生態系や人間活動に悪影響を与えないものであれば大丈夫ではないかと考えるようになった.つまり,一度破壊された自然を元に戻す事も一種の「開発」であると思うようになった.
 質1日半という短い間だったが,セミナーを通して,「発言が少なかった」等いろいろ反省すべきところはあるが,私自身ある程度は成長したと思う.また,他大学の生徒や先生方と知り合えた事はこれからの私の財産になると思う.

 


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