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新潟大学 越山 直子
第3回学生サマーセミナーを終えて



 回のサマーセミナーに参加したのは,他大学の学生といろいろな話をして刺激を受けたい,学生同士の場で議論の練習をしたい,狭くなっていた自分の視野を広げたいと思っていたからです.第1回,第2回にも参加しましたが,周りの勢いに圧倒されたり,考えていたことをうまく表現できなかったりと反省点が多くありました.今回は前回より少しでも積極的に参加したいと思って,学生発表をしないかと声をかけられたときも喜んで引き受けました.
 年の特徴として,準備段階から「全員参加型」という方針を打ち出し,メーリングリストを用いて企画を進めていたことが挙げられます.私も意見メールをたくさん書こうと思ったのですが,簡潔にしすぎて意味不明なメール出したこともありました.面と向かって話しているわけではないので,メールに書いてある言葉だけが頼りです.意味の確認や意見交換など,何通ものメールを交わしあいました.話が煮詰まってくると,自分達でセミナーを作り上げている実感がじわじわと湧いてきたので,準備段階から楽しむことができたように思います.
 初,「開発」という言葉については,「自然の循環に対して人為的に何らかの作用を及ぼすことである」と自分なりに漠然と定義していました.開発というものには必然的にメリット,デメリットが生じてしまいます.どの点を重視するのか,どの点を妥協するのかを各人が判断するためには,このメリット,デメリットをはっきりとさせる必要があります.また,各人がきちんとした判断をするには,常日頃から問題意識を持ち,議論を重ねなければなりません.私ももっと,常日頃から開発の在り方について考えなければと思いました.議論を進めていく上では,その場で相手の意見を聞きながら,自分の意見をまとめて相手に伝えることも大切です.セミナーのような場は,学生同士という気楽さもあるので,発言や発表をする良い練習の場となります.何回か参加したおかげで,内気な私も発言についてはほとんど緊張しなくなりましたが,自分の意見をまとめて相手に伝えることについてはまだまだ修行しなければなりません.
 表というものには常に反省が付きまといます.今回の反省は,私が話題提供する内容の中でみんながどんなことを一番議論したいのかが予測できなかったために,焦点を絞ることができなかったことです.研究を進めていると,一つのことにのめり込むあまり,本来の目的から脱線してしまうことがあります.私はまさにその脱線状態にあったので,他の人からの質問や意見によって,自分の研究についてもやもやとしていた部分がかなりはっきりとしてきました.何はともあれ,多くの学生の前で発表する機会を得たことで,(自己満足かもしれませんが)自分の研究背景をじっくりと見直すことができて本当に良かったと思っています.発表内容や討論方法に関する反省点をしっかりと振り返り,次の機会に活かしていきたいと考えています.
 んの2泊3日の期間でしたが,みっちりと「農業土木と開発」について考えることができました.講義や討論も良かったですが,その他の時間でもじっくり語り合うことができて良かったと思っています.期待以上に,多くの友人を得ると同時に大きな刺激を受けることができました.今後も,このような場には積極的に参加していきたいし,こういった場を自主的に設けていきたいと考えています.最後に,同じ時間を過ごした友人達と今回お世話になった方々に感謝します.


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