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大阪府立大学 清水 克之
サマーセミナーの感想



 ず、セミナーのテーマであった開発についての自分の考え方を述べると、セミナーに参加する前後での開発に対する考え方は基本的に変わっていない。私の考える開発とは「地域住民の不満を解消させるための行為」である。開発と自然環境を考えるときに私はいつも次のように考える。各地域ごとにその地域の持っている財は100である。ここでいう財とは開発によって得られた財と元々持っている自然環境の財を合わせた財である。つまり、遙か昔、何も開発という人為的行為が行われていなかった地域での財とは、開発による財は0で、自然環境による財は100となる。そして、開発によって得られる財と同量の自然環境の財が減少する。開発が進んでも、財のトータルは変わらないが、開発:自然環境=60:40、70:30というように開発による財の占める割合が多くなっているのが現状であると思われる。この開発、自然環境の割合の決め方には人それぞれの価値観、評価の仕方があるだろうが、どうも自然環境の割合がかなり低くなったようだと思う人が多くなってきたので、最近、環境保護が叫ばれている。もちろん、開発、自然環境の望ましい割合をどこで線引きするのかということは誰も決めることはできない。そのため私は開発と自然環境を考えるとき、いつもそこで考えが止まっていたし、それ以上考えることは不毛だとも思っていた。今回のセミナーで開発についての議論がなされている中で、常にそのような議論がなされることが大切であるということが実感できた。これからも開発について議論がなされるであろうが、もちろん完全な解決策が出るわけではない。しかし、その議論していく中で、暫定的ではあるが解決策を求めることはできると思われるし、常に議論を続けて妥協点、現時点の最善策を出していく姿勢が続けばよいのだと思った。
 回、学生の集まりに参加するのはこのセミナーが初めてであった。前述のように、セミナーに参加できて改めてテーマについて考えることができたのは有意義であったと思うし、それよりも大きな収穫は農業土木専攻の学生と多く知り合いができ、いい刺激になり、自分を見つめ直すことができた。残念であったことは、自分の発言があまりにも少なかったことである。人前で自分の意見を言うことの難しさ、慣れていないことがはっきり自覚でき、恥ずかしくもあった。今後もこの様な集まりに積極的に参加して自己研鑽したいと思う。



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