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鳥取大学乾燥地研究センター 藤原 裕美
守山先生感想文



 部・修士を通して私が受けてきた教育は,すべて農業土木の視点から組み立てられており,今回の先生のお話は,私にとって新鮮かつ衝撃的なものでした.今回参加した仲間の多くも同じ事を感じたのではないかと思います.農業の効率化,収量増加の観点から農村を造りかえることに専念してきたこの分野は,今転換期を迎えているといわれています.農業土木分野の中にも,農村の自然環境について研究している方は大勢いらっしゃいますが,先生のように徹底的に生物学的見地から人と自然のかかわりについて研究されているのとは全く異質だと思いました.しかし,同じ農村という空間を対象にしている以上,どこかで融合して社会に還元していかなければならないと思います.そのためにクリアしなければならない問題は山ほどありますが,将来的に人と自然の新しい関係を模索していく上で,その還元は絶対に必要だと思います.
 業土木の分野の中で新しい感性を持った若者の立場から言えば,一度造りかえてしまった農村を,自然と共生する空間に戻すといった開発が行われてほしいと思います.そして将来的にそのような仕事をしていきたいです.しかし,それは過去の農業土木開発のほとんどを否定することになるため,大変難しいことだとも思いました.
 後になりましたが,興味深く様々なヒントを与えていただき,本当にありがとうございました.



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