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   安藤忠雄:創造的なこころ [2005年5月]
                                  -講演会聴講レポート in 慶応MCC夕学五十講

今回は,建築家の安藤忠雄氏.超ゆーめーな方なので,もちろん満員でした.


人柄の出ている優しい語り口とユーモア触れる内容で,考えることの大切さを説いていました.

1年間に映画館で3本は映画見てますか?
1年間に博物館・美術館に3回は足を運びますか?
1年間にしっかりした本を3冊は読んでますか?

彼は,まず私たちにこう投げかけました.

好奇心の中にこそ,創造力が生まれる.
情報量が多くても,好奇心が無くてはダメ.
本で見るのと実際に見るのとでは違う.
TVで感じるのと,実際に感じるのでは違う.

好奇心を持って,いろんなものに触れよう.
もっと体験療法を取り入れよう.

そして,考えなければいけない.
絵を見る・映画を見る・建物を見る・スポーツを見る・
モノをしっかり見るということは,1冊の本に匹敵する程度に読み取れるものがある.
考えながら,じっくりと触れて欲しい.

これまで安藤氏が携わってきた建築物などの写真をスライドで示しながらこう繰り返していました.

古来より変化に富む四季に囲まれて過ごしてきた日本人.
自然に培われた大衆の創造力・感性は,世界の中ではハイレベルであったという.
農民が仕事の傍らに,俳句を詠む,墨で絵を描く・・・
商人が仕事の傍ら,浮世絵を楽しむ,能を堪能する・・・

周囲から自然が消えつつある今,無意識に培われるはずの創造力・感性が衰えつつある.だからこそ,好奇心をもって意識的に体験しよう.
そう我々に訴えて,話を締めくくりました.

この講演会には多くのビジネスパーソンがやってきて,様々な話をされていく.どれも興味深いものですが,日本画家の千住博氏や本日の安藤忠雄氏など,クリエイティブな仕事をされている方の発想というか視点には,ハッとさせられるモノが多いですね.
今回もとても刺激を受けた講演会でした.


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