BONO's page -> マイ・研究室 -> 保管ページ ->

   村岡浩司:二代目店主の根多帳 [2007年1月]
                              -講演会聴講レポート in 宮崎ひと・ものつくりセミナー
この講演は「宮崎ひと・ものつくりセミナー」と題したもので,宮崎大学TLOが主催するビジネスセミナーです.
当日は宮崎大学農学部教授の前田昌調氏と,有限会社一平 代表取締役の村岡浩司氏の講演がありました.

所用があって前半の前田氏の講演は途中からしか聴けませんでしたが,今回は後半の村岡氏の講演を聴くのが目的で出かけてきました.

さて,村岡浩司氏は,「レタス巻き」を日本ではじめて開発したお寿司屋さん「一平寿司」の二代目店主.
またスペシャリティコーヒー店・タリーズの宮崎フランチャイズ店の社長でもあります.

タリーズ宮崎店は,じつは九州出店第一号店で,当時いろいろと話題になりました.
なぜなら,ふつう九州でフランチャイズ展開する店の第一号店はだいたい福岡・博多と決まっています.その後鹿児島・沖縄など徐々に九州各都市に出店し,最後の方になってようやく田舎・宮崎へと出店するのが常なのです.

あの松田公太社長を「情熱」でもって説き伏せ,タリーズにおけるフランチャイズ実験店として位置付けてもらい,常識を打ち破っての一号店を展開,そして大成功を収めた村岡氏の熱意を,熱く語っていました.

今はどの事業もうまくいってるようですが,ココまでくるのにいくつか大きな失敗を経験してきたようです.
試行錯誤する中で彼は「開物成務」:ものを開き,努めを成す.→ 人間性を開拓,啓発していけば,人としての務めを成すことができるようになることを学んでいったのだと言います.
そうして家業の寿司屋を継ぎ,飲食ベンチャーとしてタリーズ宮崎店の経営に乗り出した.
さらにいま,空洞化する宮崎市中心市街地の活性化をはかる「Doまん中モール委員会」を立ち上げ活動している.
彼はいま,根っこを多くもつこと.寿司屋だけに「根多」を展開しながら突き進んでいる.


講演として成功しているかというと,正直難しいところだと思いました.
でも「熱意」はよく伝わりました.
最後に彼は,寿司屋の二代目を継ぐ覚悟を決めたとき,昨年亡くなられた先代である父親と交わしたやりとりを涙ながらに語っていました.そのエピ ソードで,会場の雰囲気は一気に変わってしまいました.こういった感じである種の人々を引きつける魅力をもった人なんだろうなということを強く感じまし た.

[前画面に戻る]

▲ページトップへ

Copyright(C)1998 Shinichi Takeshita(竹下伸一).All Rights Reserved.