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   堀場雅夫:個の時代 [2007年3月]
                            -講演会聴講レポート in 科学技術シンポジウムin宮崎2007
基調講演には(株)堀場製作所最高顧問である堀場雅夫氏が「個の時代」と題したお話をされました.


20世紀は集団の時代.
21世紀は個の時代.

閉じた社会では「肩書き」で生きていくことができる.そこには暗黙知,悪く言えば「思考停止」が存在するから.
安易なブランド志向も,閉じた社会の名残でもある.

社会がフラットになって,いろんなことがわかるようになってきた今,あたし達はそろそろ自分に自信を持つべきだと堀場氏はいいます.


堀場氏は戦争中・戦争後の生活で人間の限界を知ったといいます.
人がパニックに陥る状況は二つ.
一つは,死にたくないときに殺される恐怖を感じるとき.
もう一つは,明日食べるものがないとわかったとき.

それ以外は,なにがあっても大丈夫.

人間は強い.肉体的な許容量はかなり広い.
極寒の北極から酷暑の砂漠まで,くまなくヒトは住む.そんな種は他にはいない.
どんな状況にもヒトは順応できる.

悲観してはいけない.
おもしろ,おかしく生きよう.
仕事をしんどいものと捉える考え方は,単純作業を繰り返す肉体労働社会の名残.
仕事は本来,自分のスキルを社会に役立てるというとても面白い営みのはず.
仕事を楽しむことができたとき,楽しさが周りに伝わり,成功する.

「おもしろ,おかしく」
これは堀場製作所の社訓なのだといいます.
他にも堀場氏は,二つの言葉を大切にしているといいます.

一つは,「自今生涯」
 今日,今現在に於いて全力を尽くすこと.
 それが未来をつくるただ一つの方法である.

もう一つは,「未来は予言するものではない.自ら作るものである」
 そうありたい姿を自ら作っていけばいい.


「おもしろ,おかしく」生きましょう.そう繰り返して話を閉じました.
会場は,500人弱(?)の研究者・ビジネスマン・学生で埋め尽くされていました.
幅広い聴講者層を意識してだと思いますが,講演はとても無難にまとめられていたと思います.ときおりジョークも交えながらとてもざっくばらんな雰囲気で,メッセージを伝える様は,「さすがだな」と感じました.

それなのに,居眠りしているヒトがたくさんいたのが残念でしたけれども・・・.











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