8月27日(木) 報告

玉置&大山
 
 前中は 、河套潅区水利局で河套潅区の潅漑排水システムについて伺い、その後、黄河上流にある三盛公頭首工の見学をした。伺った内容は次の通りである。 河套潅区は、黄河流域において最大の潅漑地域であり、年平均気温7.7°C、夏期最高気温と冬期最低気温は31°C、−40°Cという年間を通しての気温差の激しい地域である。また降水量においては東から西へ年間250mmから130mmと減少し、蒸発量は反対に2100mmから2300mmに増加するという乾燥、半乾燥の気候区でゴビ砂漠にも接している地域である。この河套潅区 の 水の供給源である黄河は、長さ5400km、流域面積75万km2、流量330億m3/sをもつ中国第2の河川である。河套潅区における潅漑状況や施設については、地区面積120万haの内耕地面積60万haで現在目標とされている計画耕地面積は、73万haである。黄河から取水した水を多くの用水路に分水する総用水路(230km)、末端排水路から集水し排水する総排水路(227km)をもつ。黄河からの取水量は50億m3、排水量は7億m3である。また、現在直面している問題点として土壌や全排水が集まる烏染素海の塩類化と黄河の水量の減少化が挙げられていた。塩類化の解決策として排水路の増設や整備が進められているがここにも問題がある。例えば排水路のコンクリ−ト化における問題として 、 厳しい冬の凍結に耐える工夫が必要とされていて、経済面においても苦しいのが現状である。黄河の水量の減少化の原因としては工業や農業(用水量)、潅漑地の需要量が増加したことが説明された。
 盛公頭首工 では、75m3/sが用水路へ流出し、洪水時の最大排出量は7200m3/sである。頭首工や黄河の大きさは想像していたものよりも遥かに小さいものであった。しばらくの間頭首工を遠くから眺めたり、黄河の河岸に下りて見学した。
 後、まず砂漠研究センタ−で50年前から砂漠が人の知恵と力だけによって改良されてきたことを伺い、実際に自然砂漠を見学するためにバスに乗った。バスから見られる景色からは徐々に植物が消えていった。しかし砂漠で1本の根を長く伸ばし、1列に葉をつけて生きている植物を実際に見て、驚くと同時に強い生命力を感じた。
 漠見学後、東風渠管理所で河套潅区内の水管理や農業のしくみについて伺い、また我々の質問にも答えて頂いた。伺った内容は以下の通りである。この管理所は、下に5の管理団をもち管理下には7のシアン(市のようなもの)をもつ。年間1.1億m3を引用しており、用水路に引き込む量は管理所によって決定されるが、その後の農地への割り当ては農民の報告書による。また作物の種類は農民が決定し、収穫した作物は、国又は加工場に売るか、自給用にするかの3方法に分類される。この後、管理所のすぐ裏手にある水路を見学し、臨河市内のホテルへ帰った。

 
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