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今回の研修旅行の話を聞いたのは五月の初めだったように思います。モンゴルと聞き、イメージだけで行きたいなと思い、でも現実には行くことはないと思っていました。大学での長期の夏期実習にクラブでの合宿。日程的にもぎりぎりで直前まで悩んでいました。今ではなぜ悩んだのかと思うほど、この研修旅行は私にいろいろな意味で大きなものを与えてくれる貴重な体験だったと思います。 すべての手続きから飛行機の手配までお願いした京大の方たちと北京に着いたのは24日の午後8時半頃。これから一緒に行動する皆さんと出会い、それまでの何ともいえない不安は何とかなるだろうといった気分になりました。当初モンゴルへ行くと私は信じ込んでいたため、放牧以外にも農業をやっているんだなあと楽しみにしていました。しかし申し込み後に内モンゴルと聞き何ともいえない気分になりました、が内モンゴルは広大な中国において私には全くの未知の土地であり、人々はどういう生活をしているのか新たな興味の的となりました。勉強不足もあり送られてきた資料に目を通してもどういった農業かは想像はつきませんでした。乾燥・半乾燥帯も自分の目で見ることができる大事なチャンスでした。26日の移動のバスを通して見学が始まりました。乾燥帯へ近づくに連れて緑が減少していく様子、大量のひまわりが栽培されているのは耐塩性を求めた結果、農地の合間から見られる白い集積したものは塩害の証。河套灌区に入り作物を栽培するために砂漠のすぐ傍にまでひかれた用水路とそれを支える黄河の三盛公頭首工。経済的事情からも充実した設備が創れなくてもそれを補うものを創る姿に人のたくましさを感じました。烏梁素海の排水による富栄養化した姿。そこからの排水の黄河下流に与える影響などに疑問は残りましたが、全てが私の眼には新鮮でした。そして私たちが学んでいることは人間のためだけに開発しているのではなく、自然と共生しながらよりよい生活の向上への探求であるとあらためて思いました。またこれらを見て何がしたいのかをもう一度考える機会を得ました。 また今回の旅行で内蒙古農牧学院の皆さんとの交流はすごく大切なものとなりました。私にとっては生まれて初めての日本人以外の学生とのコミュニケーションは圧倒されるばかりでした。8年間英語に費やした時間は何だったんだろう、と考えるほど語学力の差を見せられ、また目的意識の高さにただ自分を振り返るばかりでした。そして終始私から積極的に話し掛けなかったとは悔いとなり、語学と言う大きな課題を得ました。そのような言葉の壁がありつつも何か通じるものを感じ、刺激されながら楽しいひとときを過ごせました。 そのほか私にとって内蒙古の風土はとても印象深いものとなりました。見渡す限りの地平線、広大な規模による放牧、草原での澄んだ空気と朝の情景、夜空を彩る星たち、限りない青空と白い雲。特に青空と白い雲はいくら見ても飽きることはありませんでした。また陰山山脈の植生、岩肌にぽつぽつと生えている木の生命力には感動しました。全てにおいて大地という素晴らしい創造物は私を元気付けてくれました。 正直言って私は研修旅行としての意識は低かったと思います。しかし最終的には現在の勉強について、将来についての意識は刺激され、その他にもいろいろなことを考えるいい機会を得ました。将来的に「(今回の)研修旅行へ行ったから現在の私があるんだ。」と言えるように、また研修旅行を経て成長したと思われるよう自分を磨いていきたいと思います。 最後にこのような貴重な体験を与えてくださった方々、現地で私たちを導き支えてくださった佐藤先生、中村先生、冀さん、陳さん、農牧学院の方々、そして楽しいものとしてくれた皆さんに感謝します。本当にありがとうございました。 |
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