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初の海外旅行、しかも行き先は中国の内蒙古自治区、予備知識がほとんどなく不安と緊張と期待感で私は溢れかえっていた。8月24日関西空港を出発して呼和浩特空港到着は、午後10時30分をすぎていた。バスに乗り呼和浩特市内のホテルへ向かう途中、星が妙に近くに見え、その奇麗さにこれから7日間ともに行動する先生、院生、学部生と初対面であることも忘れて感動したことを覚えている。 2日目には、内蒙古農牧学院内を見学させてもらい、様々な実験室や図書館などの施設を見せてもらった。またこれからの旅行を案内してくれる大学生、大学院生にも出会った。交流会を通して、お互いが勉強していることや興味を持っていることについて話した。中国の学生の積極性に私は圧倒され、また日本語や英語といった外国語の流暢さに非常に驚き、刺激された。中国の学生は努力家で自分のなかに強い目的意識を持ち勉強しているのだな、と感じると同時に、自分が何を求めて大学に入ってきたのかを考えさせられた。私は以前から他国の学生の在り方に興味があったため、この交流会は私にとって重要な意味を持つものであった。また中国の方々は日本からの訪問者として我々を厚く歓迎して下さった。(この日の夜以降毎日のように飲んだあの熱いお酒の味は忘れられないだろう。) 次の日、3日目は1日を臨河市への移動に費やしたのであるが、バスの窓からの景色を眺め、改めて内蒙古にいることを認識した。驚いたことに、乾燥地にもかかわらず多くの畑が見られ、それがきちんと整備され、用排水路がはしっていた。厳しい自然条件のもと、トウモロコシやヒマワリ、ネギ等が植えられていた。水路は土であるのだが周辺に木々が植えられ、水路が崩れないよう工夫がなされていた。乾燥地で農業をする人々の自然との戦いと偉大な力を初めて目の当たりにした。途中、包頭市内を見学したが、市街地と農村との町並みの差は大きく、包頭市は発展した市であることがわかった。 3日目を何とか過ぎ、この旅行のメインともいえる河套潅区の潅漑システムを現地の方に説明して頂く日が来た。この広大な地域を灌漑し、農業を発達させることは、気候条件、土壌条件における様々な難題に立ち向かうことであり、今まさに様々な問題への対策の研究が続けられているそうである。改良に改良が重ねられたこの土地を見て、私ならどこから手を加えて良いものかと途方に暮れたであろう。しかし、これ程広大な土地を自らの手で変えていっている現地の人々の挑戦的な姿勢は、まるで大変なことを楽しんでいるかのように感じられた。この日や5日目に、砂漠や塩類化の被害を受けている土壌や湖(烏染素海)を実際に見ることができ、自然に対して副作用的に作用する灌漑による負の効果も解決すべき問題であることが身にしみて感じられた。 帰国までの残りの2日間で、私の中で強く印象に残っていることは、日本では見ることのできない草原の景色と、草原で生活する人々の知恵である。 研修旅行を終えた今、自分が少したくましくなったように思う。これから益々発展しようとする国でたったの1週間生活しただけであるが、自分の目で見たことや現地で知り合うことのできた多くの人達に刺激され、自分もこれからの残りの学生生活を自分の力でもっと変えていくべきだという気持ちになった。 最後に、一緒に貴重な体験をして下さった佐藤先生、中村先生、大学院生の皆さん、学部生の皆さん、ありがとうございました。現地の案内や通訳をして下さった冀さん、陳さん、内蒙古の先生方、学生の皆さんに、無事旅行が終えられたことを心から感謝したい。 |
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