1.「白い粉」の正体 (白華現象)

MINERAL WALL PAINTS(鉱物系無機質塗料)は、
LIME(石灰)又は
POTASSIUM SILICATE(珪酸塩=シリカ)ベースの
二種類で、これらの塗料は外気又は下地から来る
CO2(二酸化炭素)と反応し乾燥硬化します。
Ca(OH)2+CO2→CaCO3+H2O
K2SiO3+CO2→K2CO3+SiO2
LIME(石灰)を主材とした塗料は紀元前より使用されて来ました。「白い粉」の正体はCaCO3(炭酸カルシュウム)なのです。
白華(エフロレッセンス)とは無機質塗料に含まれる水分の中に余分なアルカリ分がとけ込み、これが乾燥して表面に結晶を作る現象です。この結晶は硫酸ソーダ、水酸化カルシュウム、水酸化カルシュウムがCO2と反応してできた炭酸カルシュウムで、硫酸ソーダは自然の雨によって流されますが、水に溶けない炭酸カルシュウムが白くいつまでも残ってしまうのです。
無機質塗料を施工する場合の注意点!!
1.施工時も含めて絶対に雨に濡れないように養生する。
(施工完了後1週間)
2.無機質系下地のみに施工する。
3.有機系塗材の上には施工できない。(ある場合は取り除く)
4.塗り重ねの乾燥時間を厳守する。
5.気温8度以下では施工しない。
6.下地をよく乾燥させる。
これでも「白い粉」は出てくるということです。
施工方法によって大きな結晶を小さな結晶にして目立たないようにすることのようです。
昔と違い現代は「酸性雨」の問題もあります。
炭酸カルシュウムは酸に弱いからです。
それや、これやで今回イタリアからは
POTASSIUM SILICATE(珪酸塩=シリカ)ベース無機質塗材を進められました。
珪酸カリは数世紀前に発見され、1800年代、後半にはすでに
2液型壁用塗料として製産されていました。2液型であったのは容器貯蔵性の問題と、施工直後の接着性、耐水性の問題で、
現在では、1液タイプの珪酸塗料として問題なく製産されています。少量のアクリル系バインダーの調合により、問題の解決になりました。
厳密に言えば、完全無機質とは言えないのですが、
有機バインダー(アクリル系バインダー)の量は5%以下でなければならない主旨規定されているようです。
POTASSIUM SILICATE(珪酸塩=シリカ)ベース無機質塗材の長所。
1.白華現象が少ない。
2.下地への密着性が優れている。
3.表面が劣化しない。
4.汚れにくい。
5.酸性雨に侵されない。
西暦1700年代のヴェニスにて一部のアーチスト(絵描きさん)が、美術館、ホテル等で
特別な飾り壁として製作していました。
これを一部の「お金持ち」が自宅、等の壁面に採用して、
何回かの流行を繰り返し現在に至っています。
塗材の主成分は秘匿され、一部のアーチストに代々受け継がれ門外不出の製作技法でした。
人々は「ヴェネチアンスタッコ」と呼んでいました。
30年ほど前に、この塗材を商品化したのがイタリアSIKKENS
(現 AKZO NOBEL COATINGS S.P.A)
のMr.ANTONIO GUERRAのお父さんだそうです。
商品名は 「STUCCO ANTICO」
発売当初は年間500tも売れたそうです。
15年ほど前に、現在の商品仕様、
下塗り(FOND PER STUCCO ANTICO)上塗り(STUCCO ANTICO)が確立されました。
「STUCCO ANTICO」とは「古い漆喰」という意味ですから
発売当初でもイタリアでは登録商標名にできなかったそうです。
もちろん、現在でも登録されていません。
イタリアでのメーカー保証は、約2年から3年で、たとえば1000uの外壁施工の場合
そのうちの2uぐらいをメーカーのサンプル室の人間が施工工程に基づいて仕上げてしまいます。
その変化を2年から3年後に確認する。
これでは絶対に施工店は手抜きできません(笑)。
ヴェネチアンスタッコ、、、、、、>£90.000/u = ¥7.300/u(1997/06/20)
98年発売予定「エレガンス」
Mr.ANTONIO GUERRA氏と、、。