今出川GIEDE（「ギード」と読んでください）男声合唱団とは ナニモノか？

　ＧＩＥＤＥ誕生
　あれは確か１９９４年のある秋の深夜のこと、同志社大学ＣＣＤという合唱団の京浜地区在住OB数人（平均推定年齢３５才・当時）が「第５３回合唱賢人会議」の名の下に集まっていた。大量のアルコール消費を伴うこの「会議」は、数年来頻繁すぎるほど頻繁に開催されており、したがってすでに議題などあろうはずもなく、同夜の目的はただ単に飲むことのみであった。　当日の同会議出席者は社会人としての激務に追われる毎日について、それぞれが静かに語っていたのだが、席上、誰からとも無く「諸君、合唱をやろうではありませんか」との声があがった。合唱か。学生時代、勉学そっちのけで合唱に没頭していた連中が集まっている「会議」であるにも関わらず、こういう意見は出たことがなかった。考えてみれば、学生時代には誰もがたしなむであろうテニスもスキーも、まともにやったことのない合唱バカばかり、共通の遊びは酒と歌しか無い。酩酊一歩手前の脳味噌を抱えた「会議」出席者は口々に、それは大変素晴らしい考えだ、やろうやろうすぐやろう、とやみくもに賛同の声をあげた。簡単に言うと、酒の勢いでできあがったのが我が「今出川GIEDE男声合唱団」なのである。

　コンセプト
　そういうわけなので、世間の正しい合唱団各位がお持ちの「設立の理念」などは無い。それでも現在までの約２年半の間、東京田端駅前の練習場で週に１度の練習がずっと続いてきている。この間、CCDのOB以外にも有力なメンバーが乱入し、すこしずつ陣容は拡大してきたが、今でもたった十数人の小規模弱小集団、吹けば飛ぶような合唱団である。自前の演奏会を開く力も持たない、練習ばっかりの歌い散らかし合唱団でもある。　しかし、我々は気迫と熱意だけはどこにも負けないつもりだ。何ができる集団なのか自分たち自身で未だわからないだけなのだ。「どなるな、吼えろ。出遅れるな、かまえろ」という単純明快なコンセプトのみを旗印に、自由闊達歌いたい放題、力ずくでハモろうとするオキテ破りの山賊型合唱団として独自の地平を歩みつつある。　ちなみに団の名称の由来を紹介すると、今出川とは京都の銀閣寺と北野を東西に結ぶ道路の名前であり、GIEDEとは「Gloria In Excelsis Deo」の略である。ともに我々団員の「根っこ」を表す。

　俺達の夢
　発足３年目の今年は、９月に何とか自前の演奏会を開催できるよう、メンバー全員力こぶを入れている。ひょっとすると小品ばかりのコンサートになるかも知れないのだが。このホームページをご覧になっている皆々様、どうか「今出川GIEDE男声合唱団」の名前を頭の片隅に止めて置いて下さい。そしていつの日か演奏会場でお会いできますことを。

レパートリー紹介

すべてにおいて手探りの状態の我々だが、演奏曲のジャンルについても、今のところ明確な指向性を見出しているわけではない。選曲にあたっては、あらかじめ議論を重ね、団員の総意のもとに決定した曲を「それでは皆さん、練習しましょう。」といって始めたことは…、一度たりとも無い。
簡単にいうと、練習の都度、誰かが「これ、どうかな？」といってピアノの上に譜面をパサッと置くのを見るや、小走りに 駆け寄って「えっ、なんだなんだこれは、フムフム」と、ちょっと嬉しそうな表情で手にとり、そのまま回れ右をして譜読みを始める。これを例えるなら、池に麩が撒かれた瞬間に口をパクパクあけながら群がるコイの一群、或いは、飼育係が持ってきたバナナに歓喜の雄叫びをあげて寄ってくる猿山一家の光景にほぼ等しい…、と言われている。

メンバーには、社会人になっても合唱を続けてきた者や、高名な合唱団の元団員などもおり、合唱経験はそれなりにあるのだが、純粋な男声合唱は全く未知の世界である。歌う以前の問題として、まず楽譜探しには苦労が尽きない。これまで練習してきた曲は「グリークラブアルバム」などからの小品が中心である。とはいっても中途半端に投げ出して満足に練習していない曲も多数ある。しかし一方では、何かと機会あるごとに歌い、既に愛唱曲となっている曲もあれば、合唱祭等での演奏を通してお客様からご意見をいただいた曲も生まれてきている。
これからどういう音楽的方向を示すのかは、我々自身にも図りかねるところだが、今は来たるべき自前演奏会に向けて、「あれもやりたい、これもやりたい」と自由勝手気ままな議論を続けている。

そんなわけで、レパートリーというにはたいへんおこがましいので、これまでに練習した、いや歌い散らかした主な曲目を並べてみる。



宗教曲	Agnus Dei（C.F.Gounod） Funf Tantum ergoより（A.Bruckner） Heilig（F.Schubert） Komm, o Tod,du Schlafes Bruder（J.S.Bach）
讃美歌	あめにはさかえ きよしこのよる もろびとこぞりて
黒人霊歌	Deep River Ride the Chariot Soon Ah Will Be Done
外国曲	Annie Laurie（J.D.Scott） Die Nacht（ F.Schubert） Finlandia Hymni（J.Sibelius） Gott gsegn dich,Laub Heidenr*slein（H.Werner） Innsbruch, ich muss dich lassen（Ｈ.Isaac） In stiller Nacht（J.Brahms） Sing Along（R.Allen） Standchen（H.A.Marschner） いざ起て戦人よ
日本民謡	最上川舟歌（清水脩） 斎太郎節（宮城県民謡） そうらん節（清水脩）
日本の曲	雨（多田武彦） 帰ろ帰ろ（山田耕筰） この道（山田耕筰） 作品第貳拾壹（多田武彦） 遥かな友に（磯部 俶） 春を待つ（多田武彦） 吹雪の街を（多田武彦） 夜のうた（佐々木伸尚） 雨の日に見る（多田武彦） 柳河風俗詩（多田武彦）
今出川地唄	Doshisha College Song 同志社大学歌