BENEVENTO
ベネヴェント
<概要>

 Beneventoは人口6万人以上でこの辺りでは大規模な地方都市です。トロイ戦争を生き延びてたどり着いたギリシャ人、ディオメーデスが建設したとの伝説もあるほど古い町。元々サムニウム族の町ですが、その頃(紀元前8-7世紀)の遺物は青銅器と陶器しか残っていません。紀元前3世紀にはローマの配下に入り、アッピア街道がブリンディシ(Brindici)に向かって通過し、繁栄を極めます。ヘーゼルナッツと蜂蜜を入れたヌガー、20種以上のハーブを入れたリキュールLiquore Stregaが有名です。地元ワインはSolopaca, Taburno, Aglianico del Taburnoなど。

<見所>

 114年にアッピア街道がBrindiciまで開通したことを記念して建設されたトラヤヌス帝の凱旋門(Arco di Traiano)があります。当時の彫刻が見事に残っている貴重な遺跡です。これは町の最大の見所。ぐるりと周りを周りながら、町の目抜き通りCorso Garibaldiへと向かいます。結構モダンでこぎれいな、ブランドのお店が建ち並ぶ優雅な通りです。

 Corso Garibaldiの西の端にある Duomoは7世紀に創建され、9世紀と12世紀に改築された。現在のファサードは二度目の改築時のもので、ローマ時代の断片、ランゴバルド時代の彫刻や碑文が塗り込められている。鐘楼は1279年です。でも、1943年の第二次大戦の爆撃で崩壊しており、ファサード以外は再構築されています。何となく殺風景なのはそのためでしょう。

 Corso Garibaldiを東に向かうと、Piazza Papinianoという本当に小さな広場があり、そこのオベリスクが一本立っています。紀元 88年〜89年,ローマ皇帝ドミティアヌス(在位 81〜96 年)がベネヴェントにイシス神殿を建て,2本のオベリスクを奉納しましたのですが、これはそのうちの1本。もう一対はサンニオ博物館にあります。4面にヒエログリフあり、土台には碑文のギリシャ語訳文とラテン語訳文が彫られています。碑文は主に皇帝ドミティアヌスを賛美し,シーザーとイシス神も賞賛しています。

 さらに東に進むとサンタ・ソフィア教会(S. Sofia)。8世紀後半にランゴバルド族のアリキス2世によって創建されたもので、12世紀に追加された扉口の両脇にはローマ時代の円柱が利用されている。前庭にあるオベリスクは古代ローマ帝政時代のものと推測されます。台座の水盤はキアロモンテの泉(Chiaromonte fountain)と呼ばれています。

 さらに東に進むと、Rocca dei Rettori。ローマ要塞後にランゴバルドが砦を建設し、教皇ヨハネス22世の命でアヴィニョンやカルカッソンヌに習って1321年に城塞を建設したもの。その先には市民が憩う大きなVilla Comunale(公園)がありました。

 Corso Garibaldiの南側のVia Rummoを再び西に向かうとArco di Sacramentoとその周りのローマ遺跡があります。Arcoは紀元2世紀初頭のものですが、表面にあったであろう大理石は剥がされてしまっています。比較的最近になってから研究が始まっているようで、あまり詳しい情報はありません。

 そこからローマ円形劇場(Teatro Romano)を目指しました。目の前に遺跡は見えるのですが、フェンスで囲まれて中には入れません。案内板も乏しく、どこに入口があるのか分かりません。その辺の公園でたむろしていたロック系の高校生の男女に聞いてみました。一見、退廃的な感じの若者ですが、女の子は丁寧に一生懸命道順を教えてくれようとします。すると、“ちがうよ!そこは左だよ!”って感じで男の子が割って入り、再び一生懸命説明してくれました。とっても親切な若者達でした。ぐるりと回って入口を見つけ、中に入ります。この円形劇場はハドリアヌス帝時代に始まり、カラカラ帝時代に修復を受けたもので、直径90mの大規模な劇場です。

 凱旋門の手前にあるS. Ilario a Porta Aureaに行ってみました。ここでは映像による凱旋門の説明がありました(有料)。映像の説明を聞いてもう一度凱旋門を眺め、旧市街の西の外れにあるアルサ門(Port’Arsa)を訪ねます。これはランゴバルド時代の城壁で現存する唯一の門です。当時、この近辺に古代建築の石塊を石灰にする窯があり、Arsa(=焦げた)の名が付いたとのこと。この近くの(鎖の塔)Torre della Catenaもランゴバルド時代の防御用円陣の一部だそうです。更に西へと城壁街を進むとレプローソ橋(Ponte Leproso)に至ります。今は人影の少ない郊外にあるこの橋はローマ人がアッピア街道を市中まで通すためにサバト川に架けた橋です。今は歩行者のみが通れます。こんな橋が未だに残って生活の道具になっているのですから、何ともすごい国です。

 その後、Ponte Vanvitelliを渡って新市街と鉄道駅の方へと歩いてみましたが、とくに面白いモノはありませんでした。普通の商店街です。

 サムニウム博物館(Museo del Sannio)はサンタ・ソフィア修道院を利用した博物館で、ダウニ族(紀元前7-6世紀)、ギリシャや古代イタリア(紀元前6-3世紀)の陶器などが目を惹きます。その後のローマ時代の彫刻、ビザンチンの時代、ランゴバルドの時代、ロマネスクの時代の作品が展示されています。

<ホテル>

 GPSを使って何とかたどり着いた住宅街の袋小路にある小さなB&Bです。開いていた小さな扉を抜けると急な階段を登ります。2階の入口のドアも開いており、中はホールと2部屋。吹き抜けで3階は朝食の場所ともう一部屋。全部で部屋は3つしかありませんが、モダンで清潔なホテルです。

Domus Traiani
Via Cupa S.Lucia 7, Benevento, 82100
Cell +393475621812 Tel +39 082 41901213
info@domustraiani.it
EURO83/night (incl.TAX/BF)

<レストラン>

 食堂って感じで地元の人が出入りするトラットリア・ピッツェリア。先ずはピッツァ・マルゲリータを試して、次は地元のパスタ・シャラティエッリ(scialatielli)。讃岐うどんのようにコシの強い断面が四角で太いパスタです。これにトマトとバジリコのソースが和えてある。メインは焼いた牛肉をしょっぱめの白ワインソースで絡め、ルッコラを載せたもの。これもいける。普通の食卓の味って感じ。ご飯食べたくなる味ですね。最後は自家製のブルーベリーとチョコレート入りのリコッタチーズケーキとエスプレッソ2杯。それに1Lの白のハウスワイン、炭酸水も合わせて全部で27ユーロ!!

Ristorante - Pizzeria Traiano
Via Manciotti 48/50, 82100 Benevento
Cell +39-346-287-3232


トラヤヌス帝の凱旋門(Arco di Traiano)


Arco di Traiano


夕食を食べたTrattoria e Pizzeria Triano


Corso Galibardiがメインストリート


Duomo


Duomoのファサード


Piazza Papinianoとローマ皇帝ドミティアヌスのオベリスク


サンタ・ソフィア教会(S. Sofia)


S. Sofia前の広場とCorso Galibardi

Rocca dei Rettori

Arco di Sacramento(紀元2世紀初頭)

Teatro Romano

Teatro Romano

Teatro Romano

Domus Traianiの部屋

TraianoのPizza Margherita

地元パスタScialatielli

牛肉炒めとルッコラ

こんな部屋で朝食

外はこんな景色

朝食部屋は吹き抜けの二階部分

Ilario a Porta Aurea

アルサ門(Port’Arsa)

Cinta Muraria Longobarda

Torre della Catena(鎖の塔)かな?

古代ローマのレプローソ橋(Ponte Leproso)

豆とムール貝のスープパスタ

Saltinbocca

ナポリ型のPizza釜

サンタ・ソフィア修道院内のサムニウム博物館(Museo del Sannio)

サンタ・ソフィア修道院内の中庭

回廊