VENEZIA
ヴェネツィア
<旅の概要>

1999.2.11

 朝9時にソッレント(SORRENTO)を出発して、途中シエーナ(SIENA)に立ち寄ったものだからヴェネツィア(VENEZIA)に到着したのは午後8時を過ぎ。ローマ広場のHertzレンタカー屋は既に閉店なので、指定の駐車場に車を停めてHertzのオフィスの投函口に書類と共にKey-Drop。これでOK。あとは利用時に提示したクレジットカードから料金が引き落とされる便利なシステムです。

 ゴロゴロとスーツケースを引きながらローマ広場にでると、いつものように水上タクシーの客引きが集まってきます。
 「荷物が多くて大変だな。タクシーはどうだ!どこまで行く?」
 「ヴァポレット使うから乗らないよ!」
 「ヴァポレットは今はストライキだから、1時間くらい待つぞ!」
これも彼らの常套手段。無視してヴァポレット乗り場へと向かう。当日は普通に運行していましたが、実は小規模なストライキは結構頻繁ではあります。

 サンマルコ広場行きのヴァポレットは混んでいて、スーツケースを持ち込んで乗ると結構大変でしたが、地元風の親切なお婆さんが席を立つ際にこの席を使えと言って立ち去った。スーパー観光地のヴェネツィアにも結構人情味があるのかなと改めて感じました。

 サンマルコ広場に下りてみると、いるいる。豪華な衣装にマスケラ(Maschera:仮面)をつけた人々。そう、今は有名なヴェネツィアのカーニヴァルの時期。今回の旅の最大の”目玉”です。歩いてサンマルコ広場を横切り、ちょっと裏路地に入ったホテルPANADAにチェックイン。もう夜9時頃です。迷宮のようなホテル内を奥へ奥へと進み、最も奥まった場所の屋根裏部屋のような狭い部屋に通されました。ベッドは2つあるのですが、枕の幅くらいしかないベッド。寝台車じゃないんだから。床にはスーツケースを広げるスペースもない。カーニヴァル時期なので一泊400,000Litは仕方がないとは思っていましたが、これはひどすぎる。
 とはいえども、まずはお腹が空いていたので行きつけのレストランAl Mondo Nova(Castello 5409)へ急ぎました。”マスケラ族”がそこかしこにいて幻想的ではありますが、何かちょっと違和感が・・・。でも、とにかくお腹が空いていたのであたりには気にせずレストランへ行きました。ここもいつもと様子がちょっと違います。いつものあのデブのおばちゃん(オーナー)はどこ?と思っているとギャング映画に出てくる”殺し屋”みたいなカメリエーレが来てメニューを置いていったのですが、値段が異常に高い!あまり高いので、今夜は我慢して軽く済ませることに決めました。しばらくすると例の”殺し屋”がやって来て注文を聞きに来る。
 「ルッコラのサラダ、それと、このパスタ。」
 「ルッコラとパスタだけか?」
と偉そうで横柄な態度で高い料理をしつこく勧める。
 「それだけで充分。他はいらない。」
プイッと”殺し屋は”戻っていった。ふと隣を見るとドイツ語を話す女性2名も同じように異常に高い料理に目を丸くしており、その後パスタだけ注文し、”殺し屋”との間で同じ様な会話がなされていた。ここは”丸いおばちゃん”が経営する静かで落ち着いたレストランだったはずなのに・・・。

 食事を終えて、がっかりしながら帰る道すがら例のマスケラ族が大勢すれ違うのだが、やはり何か違和感が・・・。ふと気がつくと、マスケラ族から聞こえてくるのはフランス語ばかり。えっ? これって地元の人達が返送しているんじゃないの? みんな観光客だったの? フランス人がヴェネツィアにやって来て大騒ぎしている様子を楽しむものなの? なんとなく白けた気分でホテルへ。奥へ奥へと歩き、最も奥まった屋根裏部屋の寝台車のごとくベッドに横たわる。これで一泊25,000円か!

PANADA (★★)
San Marco-Calle dei Specchieri 646
Tel : +39-041-520-9088
Fax : +39-041-520-9616
サンマルコ広場付近の小ホテル。設備は良くないけどスタッフは親切。

1999.2.12

 このホテルの部屋はどうしても気に入らないので、朝から他のホテル探しです。幾つか当たってみましたが、カーニヴァルなのでどこも満室。かつて約13,000円で泊まって感じの良かったホテルBONVECCHEATIに出かけてみたら、フロントは足下を見透かして1泊60,000円と言ってきます。

 ここで完全にキレました。町を上げたボッタクリ状態にのせられてなるものか! 非常識なお金なんか払う気ないぞ! 日本人にだって妥当な金銭感覚は持っているんだ! ホテル予約に利用したMiKiツーリストに電話して、本日からの2泊分をキャンセルしました。Mikiのイタリア人担当者は親切にもホテルと交渉してキャンセル料金を無くしてくれました。チェックアウト時、フロントのスタッフが申し訳なさそうに、カーニヴァルなので良い部屋に変更できなくて申し訳ないと謝ってくれたので少しは気分が晴れました。彼らも、あんな部屋じゃ申し訳ないと思っていたのでしょうね。本当はあと2泊してから飛行機でロンドンへと飛ぶ予定でしたが、車で行けるところまで行ってからロンドンへ飛ぼうと決めました。

 再び荷物をゴロゴロと引きながら、ゴンドリエーレのお誘いを断りつつ、桟橋からヴァポレットに載る。日差しが強くて街並みの美しさが引き立っています。去るのがもったいないくらい綺麗な日でしたが、ヴァポレットでローマ広場へ向かい、Hertsオフィスに駆け込みます。可愛らしい女性スタッフが対応してくれました。
 「昨日と同じ車を借してください。」
 「良いわよ。どこまで行くの?」
 「行けるところまで。」
 「それじゃ困るわ。いつどこで返すの?」
 
「じゃあ、明後日、ブリュッセルの空港に返すよ。」
 「遠いわね。アルプス越えるの? 雪道は大丈夫?」
 「北国出身だから大丈夫! アッ、タイヤチェーンも貸して!」

 昨日と同じFord Mondeo Wagonに乗って昼12時頃にヴェネツィアを脱出。とにかく、明るいうちにアルプスを超えるべくひた走ります。ミラノ(MILAN)を過ぎてスイス国境に入りルガノ(LUGANO)を超えたあたり、山の麓にあるサービスエリアで小休止です。午後3時。曇り空で薄暗い感じになっているので先を急ぎました。道路の両側には雪が積もっていますが路面は大丈夫。はハイペースで駆け抜け、幸い、暗くなる前には反対側の麓へと抜けました。それからルッツェルン(LUZERN)を通り過ぎる頃にはもう真っ暗。でも、路面に雪はありません。バーゼル(BASEL)から一旦ドイツのアウトバーンに入って速度を上げ、フライブルグ(FREIBURG)あたりでフランス側へと入りました。この先はコルマール(COLMAR)。午後7時頃。ちょっと疲れてきたのでコルマールで泊まることにしました。

注)

 ヴェネツィアのカーニヴァルは沢山お金がかかることを覚悟して行けば、珍しい仮面の仮装を見られ、きっと楽しめるのだろうと思います。
 今まで4−5回ほどヴェネツィアを訪ねていますが、カーニヴァル以外の時期(特に春と秋)はとても良い雰囲気です。ラグーナ(潟)に林立する中世の教会や町並みは他に例を見ない不思議な景観で、大好きな町なんです。


朝のサンマルコ広場<venezia-e01>


大運河沿いの建物<venezia-e02>


大運河は交通の大動脈<venezia-e04>


大運河<venezia-e03>