Musee de Mur L'Atlantique
”大西洋岸の壁” 博物館
<旅のメモ>

2016.7.14

 AmiensからAbbeville付近にある高速道路A16のサービスエリアに立ち寄り、Clais海岸の南西にあるMusee de Mur L'Atlantiqueに来てみた。

 ”大西洋の壁”とは1942年から1944年にかけて、砲台、トーチカ、地雷原より成る壁であり、完成度に差はあるもののフランス・スペイン国境からノルウェーまで及んだ。計画では、大西洋の壁は、1100万トンのコンクリートと100万トンの鋼鉄を材料に、45万人を動員し、建設されることになっていたが、実際には完成されぬままとなった。

 このあたりにも多くのトーチカが残っているが、射程距離42キロメートルで海の向こうのドーヴァーにも余裕で届く大砲を備えていたのは、グリネ岬(Cap Gris Nez)近くのこのトート砲座である。4基あった内の1基は、今は大西洋の壁博物館 として用いられている。

 この砲座の名前は、土木技術者であったフリッツ・トートにちなんだものだ。トートは、ナチスドイツで軍需大臣まで極めた人で、大西洋の壁の建設を手がけたのも、彼の率いるトート機関であった。しかし、トート自身は、この戦争には反対であったと言われる。

 のどかな田園にある不気味な存在感のある砲台。何か背筋の寒くなる思いがする。これって、人を殺すための設備なんだ。

 次は英国に最も近いフランス、グリネ岬(Cap Gris Nez)と向かいます。


トート砲座を利用した博物館

博物館の展示品


トート砲座の海側