PARMA
パルマ
<旅のメモ>

2002.12.29

 ヴィルフランシュ・シュル・メール(VILLEFRANCHE-SUR-MER)から約360km。4時間弱かけて午後2時半頃にイタリア北部のパルマ(PARMA)に到着しました。人口約17万人の中都市。町中は結構整備されており、地方都市にありがちな疲弊感はありません。郊外には沢山の工場があり、町の経済基盤がしっかりしているようです。通りを歩いているご婦人のほとんどは毛皮のコートを着ており、全般に人の服装はお上品。しかし、空はすっかり曇ってしまい、寒々しい感じです。
 パルマ到着時は幸いシエスタの時間だったので、交通制限のある旧市街の中心にあるHotel Torinoまですんなりと乗り付けられました。旧市街のほぼ中心にあり、便利なロケーション。フロントの女性はとても親切であり、感じの良いホテルでした。
 ちなみに、ホテル選びではいつも苦労します。郊外へ行けば広々とした駐車場を前面に備えた経済的ホテルあるのですが、観光にはちょっと不便。観光のためには旧市街の中心が好ましい。高級ホテルは容易に車で乗り付けられますが、値段が高い。旧市街の経済的ホテルは一般に道が狭く入り組んだ所にあるので、車両侵入制限がなされていることが多い。ホテル宿泊客は車両進入制限区域に車を乗り付けることは許されますが、狭い道に人が溢れている状況で
車を進めると、おじさんに怒鳴られたり、皆さんから白い視線をあびることになりがちです。

 ホテルにチェックインしてすぐに町へと出動。全般に建物がこざっぱりしており第一印象は”小パリ”。ゴミも少なく綺麗な町です。シエスタも終わる頃には通りにもドンドンと人が増えてきます。まずはお目当てのドゥオーモ広場(Piazza Duomo)へ向かいました。広場にはドゥオーモと洗礼堂を同時に視野に入れることが出来る一角があり、ここからの眺めが素晴らしい。近くの骨董版画専門店でこの広場の風景画を買ってしまいました。

 広場の東側にあるドゥオーモ(Duomo 07:00-12:30/15:00-19:00)は12世紀ロマネスク様式の代表的な建物です。ファサードに柱を多用したレース状の装飾はピサ様式の雰囲気を感じます。クーポラ内部に施されたコッレッジョ(Correggio)によるフレスコ画「聖母被昇天 Assunzione della Vergine 1526」は特に有名です。クーポラのドーム形状を巧に利用し、聖母がクーポラを抜けて天に昇るような様子を大胆かつ躍動感溢れるようように描き出しています。これは見応えがあり、しばし見とれて上を向いたままの状態になってしまい、首が痛くなります。そうしたら、今度は視線より下にある「キリスト降架 」(1178年)の浮き彫りに見とれて、首の状態を回復させるのがコツですね。

 広場の南側にある洗礼堂(Batitstero 09:00-12:00/15:00-17:00)はドゥオーモに匹敵する壮大さでした。八角形のロマネスク・ゴシック様式で1270年の完成。クーポラ内部には八角形に沿った梁が浮き出しており、その間は見事なビザンチン風のモザイク画で埋められています。その下の周囲の壁面には浮き彫り、ニッチの彫像、13世紀後半のフレスコ画などが施されており、素晴らしく豪華な礼拝堂。これもやはり上に見とれて首が痛くなりますので要注意。一般にこの年代の洗礼堂は内部にはガランと何もなくなっているものが多いのですが、ここの洗礼堂は保存が良く、豪華な印象です。

 ドゥオーモの背後には1510年のルネッサンス様式のサン・ジョヴァンニ教会(San Giovanni Evangelista 07:00-12:00/15:30-18:30)が立っています。内部にはコッレッジョの代表作であるフレスコ画連作(1520-1523)があり、これもまた必見です。

 マドンナ・デッラ・ステッカータ教会(Madonna della Steccata)はルネッサンス期の比較的新しい教会。残念ながら、ミサの最中だったので中をちょっと垣間見ただけでした。

 夕方5時頃から辺りは暗くなりますが、人通りは増加の一途をたどります。”パッセジャータ”。本当にイタリア人は”お散歩”が大好き! イタリアに来るたびにいつも感じるのですが、今回もやはり同じ感想を抱きます。旅行者風は少なく、このあたりの住民がお散歩しながら、ウインドゥショッピングを楽しんでいます。バーゲンのシーズンでもあるのでファッション関係のお店は概ね営業中。押し寄せる人波は”どこにこんな沢山の人が住んでいるのだろうか?”と訝しく思うほどですが、午後7時頃をピークにそれ以降は急激に減少。(後でホテルで聞いたのですが、週末の夕方はいつも大変な人だかりだそうです。)
 我々もそろそろ夕食の準備をと思いレストランを探し始めましたが、なな、なんと!レストランはどこも閉店ではないか!他の人たちは?と思いきや、すでに人通りもまばら。皆さん、ご自宅で美味しいモノを食べているのだろう。結局、レストランは見つからず、テイクアウトのピザ屋でピザ買って、Barで水を手にれてホテルの部屋で寂しい夕食となってしまいました。
 ホテルのすぐ近くのレッジオ劇場(Teatro Regio)のコンサートにでも出かけようかと計画していましたが、歩き疲れていたのと時差ボケの影響で、すぐに寝りこけました。

2002.12.30

 朝から散歩。今日は青空の見える良い天気。町の中心にあるピロッタ宮殿(Pallazo della Pilotta)へ。壮大で簡潔な建物は1662年にファルネーゼ家(Farnese)が建てたものです。内部には国立絵画館(Galleria Nationale 08:30-14:00月曜閉館)、国立考古学博物館(09:00-14:00月曜休館)などがあります。月曜午前中開館と書いてあったガイドブックを信用して午前中にここを訪れたのですが、すっかりはずされてしまった。と同時に空は急に雲が多くなり、いわゆる曇天。
 仕方なく、パルマ川(Tevere Parma)を渡って20世紀最高の指揮者とうたわれるトスカニーニの生家(
Casa di Toscanini 09:00-13:00/14:00-18:00 月曜休館)を訪ねましたが、こちらは予想通りの休館。学生時代、レコード(直径30cmの樹脂の円盤)をかけながら、テンポの早いトスカニーニの指揮と、ゆったりとしたフルトヴェングラー の指揮の違いを熱心に解説してくれた大学時代の友人の顔をふと思い出しました。
 ドゥッカーレ公園(Piazza Ducale)に入り18世紀のドゥッカーレ宮殿(
Palazzo Ducale)を横目でチラリと見ながらピロッタ宮殿の前にあるメインストリート、ガリバルディ通り(Strada Garibaldi)に戻りました。駅にほど近い食品店にて定番の生ハム(Prosciutto)とパルメザンチーズ(Parmigiano-reggiano)を買い込みました。これはパルマの”お約束!”ですね。

 駆け足でパルマを垣間見ましたが、落ち着いた良い雰囲気の町という印象です。ちょっとパリっぽい感じがするのは、18世紀のブルボン家の影響かも知れませんね。観光の見所はほとんど閉まっているので午前10時半頃には次の目的地モデーナ(MODENA)へと出発しました。

HOTEL TORINO
Via a. Mazza 7, I-43100 Parma
Tel : +39-0521-281046
Fax : +39-0521-230725
E-mail : info@hotel-toriono.it
EURO110.00 (B&B)


ドゥオーモ広場のドゥオーモと洗礼堂<parma-k07>


コレッジオの「聖母被昇天」<絵葉書>


ガリバルディ通り<parma-k03>


ホテル前のマッツァ通り(B. go Mazza)<parma-k06>


マドンナ・デッラ・ステッカータ教会<parma-k04>

ピロッタ宮殿<parma-k05>

洗礼堂<parma-k01>

レッジオ劇場<parma-k12>

ドゥカーレ宮殿<parma-k11>

トスカニーニの生家<parma-k09>

ドゥオーモ内部<絵葉書>

所洗礼堂内部<絵葉書>

パルマと言えば、「生ハム」と「パルメザンチーズ」<パンフレット>

ドゥオーモ内部の「キリスト降架」<絵葉書>