サントン人形の由来

 

 もともとフランスの教会にはクレーシュ(CRECHES)と称する人形がありました。高度な技術を持った専門の職人が作った丁寧な宗教用の人形で、キリスト降誕の様子を一般庶民に分かりやすく表現したものでした。布の衣服をまとい、中には1mほどの身長のある立派なクレーシュもあります。クリスマス・ミサには庶民は教会に集まりクレーシュを見てキリスト降誕を祝ったそうです。

 ところが、1789年のフランス革命の際、フランスの多くの文化遺産は暴徒と化した一般市民によって破壊され、略奪されます。日本の学校の歴史では「市民革命」などと称して立派な出来事の様に語られますが、無差別な破壊と略奪が繰り返されたのが現場での現実のようです。

 そして、教会のクレーシュも失われ、クリスマス・ミサでキリスト降誕の情景を見ることができなくなったことを嘆いたプロヴァンスの庶民が考え出したのが、サントンです。比較的簡単にできる粘土で人形を作り、直接色を塗りました。

 その後、布の洋服を着せたサントン人形もつくられるようになります。