Diary of Piano Lessons

平成25年3月分

第494回(3月01日) 第495回(3月08日) 第496回(3月15日)
第497回(3月22日) 第498回(3月29日) 第499回(4月05日)


第494回 Piano Lesson(平成25年3月1日)

3月の演習曲は、国府弘子が昔に弾いていたピアノ曲を選んで、じっくりと弾いてみます。
テキストは、

 楽譜集「国府弘子ピアノ・レター」 (2000年)
 ヤマハ・ミュージックメディア株式会社

この中にある曲 Across The Miles ♪ を使います。
CDには国府さんのジャズアドリブが入っているのですが、この譜面には書かれていません。
それで、CDからの耳コピーに挑戦して 、アドリブ部分を譜面にしてみたいと思います。

この曲の作曲者、国府弘子さんからのコメントを少し紹介します。

アメリカにいる友人からこのメッセージ(Across The Miles)のついたカードが届きました。 何マイル離れていても心はいつもあなたの事を思っているからね・・・というような意味合いです。
出だしのメロディーは、マイナー調でちょっぴり哀しげ。 会いたい人に会えない時の淋しさをこらえている気持ちで弾くのがぴったりかな。 そしてその苦しさを乗り越えて、心に思いを描くことで希望が持ち続けられる、そんな喜びの気持ちで ...(省略)...
と書かれています。


Across The Miles ♪ の出だしのメロディーです。その最初の部分は何度も繰り返されます。





では、譜面[A]_1 - 譜面[A]_2 までをパソコンMIDI演奏で聴いてみましょう。





では、次回に!


第495回 Piano Lesson(平成25年3月8日)

ここで、 Across The Miles ♪ のコード(Chord)展開について少し調べてみましょう。



この譜面[A] は A Minor Scale を基本にしていると思います。
(A Minor Scale あるいは Am Keyコード、楽典で言う 「イ短調 a-moll」)

 

さて、譜面[A] 前半の8小節(第1〜第8小節) がメインメロディーで、A Minor Scale を基本にしています。
譜面[A] 後半の8小節(第9〜第16小節)は、Jazzの基本である「Cycle of 5th」というコード転回を使っていると思えます。

    具体的には、第8小節目のコードEから、第15小節目のコードCまで「Cycle of 5th」
    E → A → D → F → B♭ → E → A → D → G → C
     参考:「Cycle of 5th 原理
    注意:「D → F」は正確には「Cycle of 5th」ではなく、F は D の「代替えコード」という置き換えで、
    「B♭ → E」も同様に、E は B♭の「代理コード」という置き換えになっています。


Across The Miles ♪ の譜面[A]からのつづきの譜面[B]、譜面[B'] を紹介します。






では、譜面[B] - 譜面[B'] までをパソコンMIDI演奏で聴いてみましょう。


Across The Miles ♪ 曲の前半、譜面[A] はマイナー調(A Minor)でしたが、譜面[B] は明るいメジャー調に変わりました。

譜面[B] と 譜面[B'] は C Major Scale を基本にしていると思います。
(C Major Scale あるいは C Keyコード、楽典で言う 「ハ調 C-dur」)

 


そして、譜面[B'] の次から国府さんのピアノ・ソロ・アドリブへとつづきます。




では、次回に!


第496回 Piano Lesson(平成25年3月15日)

Across The Miles ♪ 国府さんのピアノ・ソロ・アドリブの部分をCDから耳コピーして譜面を作成してみました。
なお左手の伴奏パートについては耳コピーが難しいので、譜面[A]の伴奏パートをそのまま転記してあります。

まずピアノ・ソロ・アドリブの前半の16小節の譜面[R], 譜面[S]です。





では、譜面[B']の後半から、譜面[R] - 譜面[S] までをパソコンMIDI演奏で聴いてみましょう。




では、次回に!


第497回 Piano Lesson(平成25年3月22日)

Across The Miles ♪ ピアノ・ソロ・アドリブの後半の14小節の譜面[T], 譜面[U]です。





では、譜面[T] - 譜面[U] までをパソコンMIDI演奏で聴いてみましょう。


それでは、ピアノ・ソロ・アドリブの前半と後半をつづけてパソコンMIDI演奏で聴いてみましょう。
譜面[B']の後半から、譜面[R] - 譜面[S] - 譜面[T] - 譜面[U]




では、次回に!


第498回 Piano Lesson(平成25年3月29日)

ここで、Across The Miles ♪ 曲の構成を確認しておきます。

    区分
    テキスト
    演習
    コメント
    イントロ(なし)(なし)*オリジナルCDには譜面[C]のイントロがあります。
    第1コーラス譜面[A]_1 (16小節)譜面[A]_1 (16小節)A Minor Scale
    譜面[A]_2 (14小節)譜面[A]_2 (14小節)
    譜面[B] (8小節)譜面[B] (8小節)C Major Scale
    譜面[B'] (8小節)譜面[B'] (8小節)
    第2コーラス(なし)譜面[R]+[S] (16小節)*CDには譜面[A]_1, 譜面[A]_2に対応
    したピアノ・ソロ・アドリブがあって、
    耳コピーしました。
    譜面[T]+[U] (14小節)
    間奏譜面[C] (8小節)譜面[C'] (8小節)F Minor Scale
    *オリジナルCDにはピアノ・アルペジオのアレンジ
    があって、一部 耳コピーしてみました。
    譜面[D] (16小節)譜面[D'] (16小節)
    第3コーラス譜面[A]_2 (14小節)譜面[A]_2 (14小節)第1コーラスの部分的な繰り返し
    譜面[B] (8小節)譜面[B] (8小節)
    エンデイング譜面[E] (8小節×n)譜面[E] (8小節)譜面[B'] の繰り返し


Across The Miles ♪ この曲の間奏部である譜面[C], 譜面[D]を紹介します。





では、譜面[C] - 譜面[D] までをパソコンMIDI演奏で聴いてみましょう。


譜面[C], 譜面[D]は F Minor Scale を基本にしていると思います。
(F Minor Scale あるいは Fm Keyコード、楽典で言う 「ヘ短調 f-moll」)

 

さて、譜面[C]、および 譜面[D]の前半部分が 、「Cycle of 5th」 コード転回を使っていると思えます。

    F → B♭ → E♭ → A♭ → D → G → G♭ → F

    注意:「A♭ → D」 は、 D が A♭の「代理コード」という置き換えで、
    「G → G♭ → F」も同様に、G♭ は C の「代理コード」で、「G → C → F」となります。


譜面[C]、譜面[D]の譜面ですが、オリジナルCDには国府さんのピアノ・アルペジオのアレンジがあって、
耳コピーしてみました ...



では、次回に!


第499回 Piano Lesson(平成25年4月5日)

ピアノ・アルペジオのアレンジ、耳コピーして作成した譜面を紹介します。

譜面[C']、譜面[D']、緑色の枠で囲った部分がアレンジ部分です。





では、譜面[C'] - 譜面[D'] までをパソコンMIDI演奏で聴いてみましょう。


では最後に、エンディングの譜面[E]です。
ここは譜面[B']と同じで、 C Major Scale を基本にした8小節の無限繰り返しです。




これで Across The Miles ♪ の演習は終わりです。
Across The Miles ♪  曲を通してパソコンMIDI演奏で聴いてみましょう。

第1コーラス:譜面[A_1]+譜面[A_2]+譜面[B]+譜面[B'] 
第2コーラス:譜面[R]+譜面[S]+譜面[T]+譜面[U]+譜面[C']+譜面[D']
第3コーラス:譜面[A_2]+譜面[B]+譜面[E]+譜面[E]+・・・




では、次回に!


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