趣味のいい4ビート

ジャズの醍醐味ともいえる4ビートをお楽しみ下さい。


Songs : The Art Of The Trio vol.3 / Brad Mehldau / in 1998
デジタルな時代だからアコースティックな音が求められる。うまいだけの
ピアノは他にもいるけど、音に品があってかっこいいとなるとビルエヴァンス
以来か。For All We Knowもいいが、オリジナルも多数収録。



Woodlore / by The Phil Woods Quartet / in 1955
若干20才代の前半のこの時期、わき出るフレーズとのびのびと
フルトーンで吹ききるスタイルはすでに完成の域に達している。
パーカーの流れを伝える第一人者の名演。



How Long Has This Been Going On? / Sarah Vaughan / 1978
ピーターソン、ジョーパス、レイブラウン、ルイベルソンとの
豪華共演。テンポを問わずに歌い上げていくエネルギーは重厚で
聞く者を圧倒する。選曲も素晴らしい。



Phil Talks with Quill / by Phil Woods and Gene Quill / in 1957
よく似たスタイルの2人のアルトがスタンダードを演奏したこの
アルバムだが、次々とメロディックなアドリブが繰り出され
素直にハードバップを楽しめる。



Keeper of the Flame / Richie Cole / in 1978
パーカー、フィルウッズの流れをくむ本格派だが、根が三枚目で
ステージでは笑わせてくれる。しかし実力はピカいちで、
フルトーンでの緩急自在の演奏は言うことなし。



Solitude / Wes Montgomery / in 1965
フランスでのライブだが、オクターブ奏法を駆使したドライブ感
溢れる演奏はダイナミックで、ギターの概念をも変えるもの。
次々にくりだされるメロディックなフレーズはまさに神がかり的。



The Gershwin Connection / by Dave Grusin /in 1991
上品で都会的、万事趣味のいいグルーシンがガーシュインの
エキゾチックな一面をジャズに展開し、GRPの芸術的な録音と
あいまって完璧なサウンドがくりひろげられている。



Maiden Voyage / Herbie Hancock / in 1965
未明の航海を想像させるようなミステリアスで静的な
サウンドは独創的で、これでハンコックは一躍注目を浴びた。
マイルスは多くの才能あふれる人材を世に送り出した。


The Fabulous Baker Boys / by Dave Grusin / in1989
同名映画のサウンドトラックだが、グルーシンはこれでグラミー
を受賞。ピアニスト役のジェフブリッジスとヴォーカルの
ミシェルファイファーのほろ苦いストーリーはぜひビデオで。



Kind of Blue / Miles Davis / in 1959
ハードバップに限界を感じていたマイルスが、モードに
よって新たなインプロヴィゼイションの世界を築いたあまり
にも有名なジャズ史に残る傑作。



Tune Up / Sergio Salvatore / in 1994
わずか12才にして、この道何十年の居並ぶビッグネームと
堂々のセッション。天才であることに間違いはないが、彼を
生んだアメリカという国もすごい。



Dedicated to Charlie Parker / Sadao Watanabe / in 1969
これを聞けば渡辺貞夫にとってパーカーが、ハードバップが
いかほどの存在であるかを知ることができる。この日不調の日野を置き、
一人で吹き切ききる「言いだしかねて」に胸が熱くなる。




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