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制作・文 MAO 

LEON Click! Original size

 さて、作るのはいいんですが、そのために、しつこくしつこくLDを見直し、どこがどうカスタマイズされているかをチェックしました。

 カスタマイズされているのは次の点です(と思います)。

1.ストックをグリップと一体化のものに交換
2.フロントサイトをガスのチューブ部分ぎりぎりでカット、ハンドガードに合わせて丸めてある
3.ハンドガードをプレス加工の恐らくアルミ製に変更
4.ハンドガードにハリスのバイポッドを装着
5.キャリングハンドルをカット
6.アッパーレシーバー上部にスコープ装着(スコープにはバトラークリークのキャップ付き)
7.フラッシュハイダーをカット、そこにサイレンサーがつけられるよう、ネジが切ってある。

 ほとんどパーツを買ってきて、切って貼ってで済むようなカスタムと呼ぶにはかなり低いレベルのものです。(ですから、こんな顛末記を書くこと自体恥ずかしかったりします・・・)

 このカスタムで問題となるだろう点は1、3、6、7、です。その理由は・・・。

1.一体化のストックを作るあても、技術もない。
3.ハンドガード形状が映画の画面からは詳しくわからない。フロントは円形だが、後ろに行くに従って、四角くなっている。例え、形がわかったとしても、こんなプレス加工(恐らく)をしてくれるところのあてがない。
6.スコープの装着方法がわからない。マウントレールを直接アッパーレシーバーにつけてあるのか、某ガスガンのM16のカスタムのようにアッパーレシーバーをカバーするようなレールになっているのか・・・。
7.16のバレルの太さは約14mm。その外周にネジを切るダイスとそれにネジ込むサイレンサーにネジを切るタップが見つからない。(東急ハンズのようなDIYのお店では12mm用がやっと。あてがあっても、これだけの為に特注して道具をそろえるとか、加工して貰うというのはいくらなんでもコスト的に・・・。)

 と、まぁ、「あきらめろ」と言われているような状態でした・・・。

 ところが、そんなある日曜日、Gun誌の5月号をペラペラとめくっているとM**S商店さんの広告が目に止まりました。そこには例のストックが売りに出されていました。映画のプロップガンの専門の会社が作った1点ものかと思ったんですが、実は既製品だったみたいです(ラッキー)。価格は1万円、「これは買うしか無いな」と思い、早速*GT*商店さんに連絡、在庫を確認して月曜日に速達の現金書留(我ながらせっかちだと思います)で送金すると、水曜日には手元に届きました(早い!!)。一番の問題点はクリアされました。

 「後はオリジナルのモデルガン(M655)を手に入れれば何とかなる!!」と思ったのはいいんですが、M655のモデルガンは2〜3年前にマルシンさんから発売されている(完成品、キットとも)のは確認できましたが、現在は絶版状態でGun誌に載っている(私がGun誌しか購読していないという単純な理由ですけど)お店に片っ端から電話をしましたが、完成品もキットもない状態でした。あるのはXM177E2のキットか完成品くらいなんですが、177だとストックを取り付けるチューブの長さが通常の16より短いためストックが付かないんでパス。中古を扱っているショップの中古品リストをFAX情報サービスで取り寄せたこともありました。そこには1丁M655の完成品が出ていたんですが、火薬使用済みということで保存の程度がわからないのでこれもまたパス!!

 困ったときはインターネットということでインターネット上にお店を出しているショップを検索してみたところクラブミッシェルさんを見つけました。早速、メールで店長さんに在庫を確認したところ、在庫は無いがあちこちにあたって下さるとのこと(感謝)・・・待つことしばし、結局M655は手に入らなかったものの、M16の完成品を手に入れることが出来ました。

 最初は価格的な問題からキットをお願いしたんですが、完成品しか手に入らないということでとりあえずおさえてもらいました。実は後から考えると、塗装費や細かいバリ取り、部品のすり合わせなどのチューンナップなどを考慮に入れると、結局完成品がベストでした。ありがとうございました>店長様。

 何故塗装費が必要かと思われるかも知れませんが、キットに付いてくるスプレーの塗装だと、少し固いものに当てると、塗装が剥げてしまいます。完成品は焼付塗装といって、塗装した後に釜で焼くタイプの塗料を使う丈夫な表面処理がしてあるからです。この焼付塗装はやはり専門の塗装屋さんでないと出来ないし、点数が少ない(1丁だけ)ので結局高く付いてしまいます。

 さらに、M16のモデルガンは軽量化を図るため亜鉛ダイキャストではなく、アルミダイキャストを使っているため、多分通常の塗装より高くつくだろうという読みもありました(アルミの塗装はスチール等の塗装と違って下地処理が必要)。ちなみに、マルシンさんのUZIのキットを塗装して貰ったときは、4000円近くかかりました(亜鉛ダイキャストでこの値段、アルミダイキャストで、加えて塗装面積の広いM16だったらいくらになることか)。

 もう1つ、M655とM16ではバレルの長さが違います。最初、これはM16のバレルを切って、その外側に鉄パイプ(0.8mmの15.9φのもの)をかぶせてネジ止めする方法で何とかしようと思いました(というのは、単につなぐとブローバック時にガスが逃げるところが無くなるので)。

 で、実際に作ってみたのですが、それと並行してマルシンさんにM655のバレルがないかどうか確認したら、あるとのことで(価格は200円)、最終的にはそれを使うことにしました(見た目もいいですし)。

 話が横道にそれますが、マルシンさんの部品の在庫管理はすごくしっかりしていると思います。

 数年前、それより数年前に生産が中止になったUZIのモデルガンのパーツ(詳しくいうと、セレクターの部分のスプリング)の在庫を聞いたら在庫があると即答されました。これはよほど管理がしっかりしてないと出来ないことです。うちの会社も見習いたいものです。

  それでは、続きは次回 Step 2 で。

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