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オートマチック・ピストルの章
第3回 ブローバック編
「シンプル・ブローバック、ディレイド・ブローバック」
オートの作動原理はブローバックという言葉で総称されているがこれを機構的に大きく分けると、(1)シンプル・ブローバック(ストレート・ブローバックとも言う)
(2)ディレイド・ブローバック
(3)ショート・リコイルの以上3種となる。
シンプル・ブローバックとは弾の発射時のガス圧をそのまま利用して排莢・装填を行うメカニズムであり、その際ブレッド(弾丸)を前方へ推進させるために働いた火薬燃焼ガス圧に対する反作用として後側(射手側)へ働くガス圧はリコイル・スプリングとスライド質量が一手に引き受けている。
口径が22LR級のオートではリコイル・スプリングは弾の威力に比例して弱く、380ACP級になればそれより強くなる。口径が380ACP級になると女性や子供ではスライドを引ききれないほどリコイル・スプリングが強力になる。
口径がそれ以上に大きくなるとリコイル・スプリングは更に強力になり、大の大人でもスライドは引けなくなってしまう。そこで口径9mm・ルガー(パラベラム)以上になるとディレイド・ブローバック、またはショートリコイルという方式を採る事となる。
ディレイド・ブローバック(遅動吹き戻し)とはシンプル・ブローバックのようにガス圧をストレートに後ろに逃がすのではなく、撃発と同時に起こる急激なスライド後退時にだけ後退を邪魔する機構が働き、腔内ガス圧ピークを避け、ガス圧がある程度低下したところで後退の邪魔をする機構が解けてようやくブローバック動作を行わせるようにするシステムである。H&K社の多くの銃に採用されているローラー・ロッキング・システムがその代表例である。
今回はとりあえずここまでとし、次回は残りのショートリコイルについて説明します。
リボルバーの章
第1回:「リボルバーについて」
第2回:「リボルバーの信頼性 (PART 1)」
第3回:「リボルバーの信頼性 (PART 2)」
第4回:「リボルバーの欠点」オートマチック・ピストルの章
第1回:「オートマチック・ピストルとは」
第2回:「オートマチックの作動原理」
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