関東ではこれまで以上に多くの大学に寄った。これは、実際多くの大学がそこにあるからである。私は、愛媛大学の学生である。言うまでもなく愛媛大学は地方の大学だ。この旅で私は多くの地方大学へ寄って多くの先生方、学生達に合ってきた。
地方の大学と中央の大学との決定的な違いは、その情報量と交流であると感じた。関東などでは農業工学研究所や農業土木学会などによる各種研究会や講演会などの場が頻繁に与えられている。意欲さえあれば情報を仕入れるチャンスがそこにあるのだ。最近は、インターネットの普及で情報に関しては、以前よりは入手しやすくなった。けれどもまだ、きちんと整理されているわけではなく、必要なものを簡単に入手できるとは言い難い。
また大学間の物理的な距離が短いため、大学間、学生間の交流がある。交流は重要である。同じ分野で学ぶ学生がいることを認識できたときの喜びは、かなり大きい。学生に意欲を与える。実際、私自身がこの旅でそれを実感した。
地方大学の学生の多くは、今の大学にいる以上大したことができない思いこんでいる。それが意欲を大きく削いでいると思う。旅に出る前の私にもやはり、そういう想いが少しあった。しかし全国の大学を訪ねてみて、そうではないことがわかった。大学がその人の型を作るのでないと言うことを。地方の学生でも、自分の研究を熱心に語ってくれる人は輝いている。要はその人のやる気・熱意であると感じた。そのためには学生同士の交流が一番だ。自分と同じ分野で同じように悩んでいる学生がいることを認識できて、その人と語り合う事ができれば、やる気が出てくる。
もったいないと思った。どうにかしたいと思った。
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