ケルト十字


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昔からクロスのアクセサリーが好きでよく身につけていた。
単にそのカタチが好きだっただけなのだが必ずと言っていいほど
「クリスチャンなの?」という言葉を受けた。
十字架にはたしかにそういう意味があるし、魔除けの力もあるらしい。
こんなことを言うと大槻キョージュに怒られるかもしれないが、「信じる」ということには
ある種の力が宿るのではないかと思う。
「祈りが通じる」とかいうこと…その情念が強く、しかも数が集まることによって
何らかのポテンシャルが発生するかも知れぬと。
私はそういう「シンボル」としてのクロスが好きなのではなく
マルや星型のように純粋にそのシンプルなカタチが好きなのだが、
どうしてもこの人類史上最大の有名人のひとりイエスを思い出さずにはいられない人は
多いのだろう。
アイルランドでも現在本土を含めて3月17日に祝われる「セント・パトリック・デイ」
(ことにニューヨークでは派手に行われる)で知られる聖人が布教してから今日に至るまで、
敬虔なクリスチャンたちが信仰を続けている。
ヨーロッパ諸国では、古代ローマ社会での磔刑台のイメージから十字架を
「聖なるもの」とすることは難しかったようであるが、
キリスト教到来以前からクロスを宗教的なシンボルに用いていたケルト人にとっては
その意識は希薄だったらしい。
ケルト十字はクロスに円環が融合されたものがポピュラーだ。
その輪はキリスト教から見れば異教のケルトでは車輪を表し太陽神の象徴であったという。
常にどんよりと曇りがちなアイルランドにおいて、光そのものである日輪は
なんと霊力に溢れた恵のしるしであったことだろう。
千年を優に越えて風雨にさらされるも今なお重厚に立ちはだかる高十字架(ハイクロス)の石碑に
その昔、太陽を神と崇めた人々の情念が静かに渦巻いている。

  

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