MMD study

Part 8. MMD動画 作成実例「Kentucky Chug」

Last update 2017/9/1

Kentucky Chug

    このダンスはかなり古いダンスです。
    ダンスの名前は、「Kentucky Chug」
    別名「Copperhead」「Copperhead Road」
    とも呼ばれています。
    違ったバージョンのダンスが幾つかあるが、
    日本でよく踊られるものを取り上げます。
      「Kentucky Chug」
       24カウント4 wall
       作者不明

    このダンスを例にして、実際のMMD動画作成の手順を紹介します。


作成手順のまとめ

    基本(1) Kentucky Chug "ESS"ステップシートの作成
    基本(2) Kentucky Chug MMD動画の作成

    以下、基本(2)について手順を説明します。

      作業1 Kentucky Chug 音楽とflame数値の準備
      作業2 Kentucky Chug 動画シートの準備

      作業3 Kentucky Chug ダンス動作 / 足のステップ入力
      作業4 Kentucky Chug ダンス動作 / 手の振り付け入力
      作業5 Kentucky Chug ダンスの開始と音楽との同期

      作業6 Kentucky Chug ステージ画像の準備
      作業7 Kentucky Chug ダンサーの配置と wall移動の計算
      作業8 Kentucky Chug ダンサーの動画ファイル作成
      作業9 Kentucky Chug 仕上げ作業

      作業10 Kentucky Chug オプション作業


    作業1〜2は準備段階、作業3〜5が本作業、作業6〜9までが後処理の作業。
    時間と手間がかかるのは作業3です。



基本(1)


基本(2)

    以下、各作業についての説明です。


作業1:音楽とflame数値の準備

    - Kentucky Chug 音楽を自分の耳で聞くと、1分間に168拍数、つまり「 BPM = 168 」
    - MMDの画素数は 1秒間 30 flameなので、
     1 step 当たりの flame数は「 60 x 30 ÷ 168 = 10.71(約11 flame)」
     1 wall 24 step なので、1 wall 当たり「 10.71 x 24 = 257.0 flame」

    Kentucky Chug ダンスの stepとflameの数値対応表を作成しておくと、後々に便利です。

      ダンス step 1 step 2 step 3 step 4 step 5 step 6 step 7 step 8
      Sec 1 06111722 28333843 49546065 71768186
      Sec 2 9297103108 114119124129 135140146151 157162167172
      Sec 3 178183189194 200205210215 221226232237 242247252257

    - なおMMDプログラムで扱う音楽は「.wav 形式」だけです。
     一般的な「.mp3 形式」の音楽は、「.wav 形式」に変換してから使用して下さい。



作業2:動画シートの準備

    Kentucky Chug "ESS"ステップシートをもとに、ほぼ機械的に動画シートを作成する。
    ダンスのセクション(Sec)毎に1枚のシート、つまり3枚を作成する。

    未完成の動画シート → Kentucky Chug 動画シート(初期)


    「ほぼ機械的に動画シートを作成」という意味は、大雑把に言えば、
      - 目安として、各step対応に2枚分の画像を原則とする.
      - 片足が動作すときは、普通、もう一方の足は静止.
      - 回転する場合は、左右の足の数値補正が必要.
      - まだこの段階では数値を記入せずに空欄のままとする.
    このような方法で未完成の動画シートを作成して、次に作業3に進む。


作業3:ダンス動作 / 足のステップ入力

    パソコンで MMDプログラムを立ち上げて、ダンス動作を入力してゆく。



    「フレーム操作パネル」と「情報表示入力パネル」とを使いますが、
    使い方はについては、こちらを参考に → MMD study Part 3.「 MMDの基本操作」

    要点1)数値入力をしながら、動画シートの空欄にその数値を転記しておくこと。
     後のメンテナンスを考えて、なるべく整数値で数値化することを勧めます。

    要点2)注意点ですが、ダンサーが正面以外の向きの場合は回転補正が必須です。
     こちらを参考に → MMD study Part 6.「 MMD Know How - 回転補正」

     回転補正での記入の方法ですが、実際にはこうしています。
      「情報表示入力パネル」には、「補正後」の小数点を含む数値を入力する。
      「動画シート」には、煩雑さを避ける意味で、「補正前」の数値で記入する。
回転補正「ひっくり蛙の法則」
時計 ik_T(y) L_ik R_ik
0:00 0 L=(0, 0, 0)R=(0, 0, 0)
1:30 - 45 補正 L=*(0, 0, - γ)R=*(+β, 0, +γ)
3:00 - 90 補正 L=*(0, 0, - β)R=*(+α, 0, +β)
4:30 - 135 補正 L=*(- β, 0, - γ)R=*(+α, 0, +γ)
6:00 180 補正 L=*(- α, 0, 0)R=*(+α, 0, 0)
7:30 + 135 補正 L=*(- α, 0, +γ)R=*(+β, 0, - γ)
9:00 + 90 補正 L=*(- α, 0, +β)R=*(0, 0, - β)
10:30 + 45 補正 L=*(- β, 0, +γ)R=*(0, 0, - γ)
12:00 0 L=(0, 0, 0)R=(0, 0, 0)
補正値: α= 1.5 β= 0.75 γ=0.38
黄色:ダンスで頻繁に出て来る角度
*印:補正を忘れないための強調の意味

    要点3)全体の見直し作業です。全3枚の動画シートの記入が終了した時点で、
     動画シートの記入数値を眺めながら、全体のアンバランスをチェックします。
     特に、「頭の位置」が小刻みにぶれるところは、滑らかになるよう数値を変更。



作業3で完成した動画シート

    完成した 1 wall分のダンスファイル → KentuckyChug_1wall.vmd
    完成した動画シート → Kentucky Chug 動画シート(完成)

    動画のもとになる静止画を作るための動画シートです、その読み方/意味を説明します。

sec 1 の step 1 の動作と画像

sec 1 step 1
dance heel forwd (R)
flame 05 08=15
cnt_ik (0, -0.3, -3)(0, -0.5, -4)
ik_T(y) 0
L_ik =
R_ik (0, 2, -4)(-1, 0, -7)
T(x= +40)
Styling A1

ポイント:
上の表は step 1 の動作で、
2枚の静止画が作られます。
flame = 05
flame = 08〜15
「頭の位置 cnt_ik 」は少し下げる(y= - 0.3 → y= - 0.5)
「体の方向 ik_T(y) 」は正面(y=0)
「左足の位置 L_ik 」は静止のまま( = )
「右足の位置 R_ik 」は上げ(y=2)、前に出し(x= -1, z= -7)、 つま先を上げ 角度(x= +40)
「Styling」については後述の作業4で説明します。

sec 1 の step 1 〜 step 8 までの動作と画像


(なお、sec 2 と sec 3 の説明は省略しました)


作業4:ダンス動作 / 手の振り付け入力

    いわゆるダンスの「スタイリング」をする作業です。
    一般にはステップシートには書かれていないことが多いので苦労しますが、
    実際のダンサーが踊っている動画などをよく観察したりして行います。

    要点1)両手の「肩」「腕」「ひじ」、及び「手のひら(手の指)」、
     「上半身」、「下半身」などの回転をさせながら数値を定めます。

    要点2)どのダンサーでも不都合ないよう余裕を含めスタイリングすることです。
     ダンサーには個性があり体格は違うし衣装も違っているため、余裕なくすると
     別のダンサーでは衣装の内側に手が食い込んでしまう現象が起こるからです。

    こうしてスタイリングした結果は、スタイリングシートとして記録します。



作業4で完成したスタイリングシート

    完成したスタイリングシート → Kentucky Chug - Styling

    その読み方/意味を説明します。

スタイリングの共通項目

    Styling
    項目 左手対/非右手
    共通 初期値 左手のひら =(半開き)
    左そで位置 =(-1, 1, 0)
    対称 右手のひら =(半開き)
    右そで位置 =(+1, 1, 0)
    cowboy 左腕 =(20, 0, 0)
    左ひじ =(10, +10, +80) 
    左肩 =(0, 0, 0)
    対称 右腕 =(20, 0, 0)
    右ひじ =(10, -10, -80)
    右肩 =(0, 0, 0)

    初期値あるいはデフォルト値として、
     「左手のひら」「右手のひら」= (5本の指を半開きにした状態)
     「左そで位置」「右そで位置」= (そでを少したくりあげた状態)
    cowboy」はカウボーイのスタイルのように、
     (両手をベルトに置く状態)をイメージして「肩、腕、ひじ」を設定。

sec 1 のスタイリング

    Styling
    項目 左手対/非右手
    sec 1 A1〜A8 cowboy (と同じ)
    A1 上半身 =(+30, -20 , 0 )  =(-20, 0 , 0 ) 
    A3 上半身 =(-30, -40, +30)  =(+20, +50, +10) 
    A5 上半身 =(-30, +40, -30)  =(+20, -50, -10) 

    「動画シート」の「Styling」に記述してある A1〜A8 に対応している。
     A1〜A8 の全てにおいて、共通項目「cowboy」のスタイルを維持する。
     A1 では、「上半身」を上向きに傾けている状態。
     A3 では、「上半身」を下向きに傾け、右向きに回転している状態。
     A5 では、「上半身」を下向きに傾け、左向きに回転している状態。
A1 (flame = 08〜15)
A3 (flame = 32〜38)
A5 (flame = 53〜58)


(なお、sec 2 と sec 3 の説明は省略しました)



作業5:ダンスの開始と音楽との同期

    イントロ同期(音出し)、踊りを始めるタイミングですが、これの数値化は難しい。
    でも良い方法があるのです。
    これまでの作業でダンスが出来上がっていますから、音楽に合わせて踊らせて見る。

    手順1)少しずつ開始フレームをずらした三人のモデルを用意する。
    手順2)この三人のダンサーを同時に踊らせる。
    手順3)この踊りを見れば、誰が一番タイミングがあっているか即時に判断可能。
    一番タイミングがよい開始フレームを中心として、それを +5、- 5 程度ずらして、
    手順1)に戻る。これを何回か繰り返せば、正確に数値を決まります。

    Kentucky Chug ダンスの全体の時間フレームは完成です。
      時間フレームwall補足
      flame = 0 〜 259イントロ上記のイントロ同期作業で決定
      flame = 260 〜 5161st wall1 wall は 257 flame
      flame = 517 〜 7732nd wall
      flame = 774 〜 10303rd wall
      flame = 1031 〜 12874th wall
      flame = 1288 〜 13415th wallダンスの途中で終了



作業6:ステージ画像の準備

    ここからは後処理の作業です。

    ダンサーが踊る舞台を「jpeg画像」で用意します。
    Kentucky Chug ダンスは典型的なカントリーウエスタンのダンスなので、西部劇で使われる
    ような舞台を用意しました。なお右側の舞台はダンスのウォークスルーで使います。



作業7:ダンサーの配置と wall移動の計算

    すでに 1 wall分のダンスは完成していますが、これを 4 wall にする作業です。
    原理については、ちょっと複雑ですが、
    こちらを参考に → MMD study Part 7.「 MMD Know How - 2 wallの実現」

    要点1) 1 wall分のダンスが終了したら、ダンサーたちは移動して、次の 1 wall分を踊る。
     これの繰り返しです。
    要点2) ダンサーたちの移動方向がキーポイントです。具体的な例で説明します。
    要点3) wall の切替え毎でのカメラワークもキーポイント、これも例で説明します。

Kentucky Chug ダンスでは 5人のダンサーたちが踊る

    back left ( - 24, 0, 10 ) back center ( - 8, 0, 10 ) back right ( +8, 0, 10 )
      fwd left ( - 16, 0, 0 )fwd center ( 0, 0, 0 )

    上記は、 5人のダンサーたちの最初の立ち位置 (x, y, z) を表しています。

    以下の表は、ダンサーたちの移動方向の相対位置 (x, y, z) をあらわしています。
      wallback leftfwd leftback centerfwd centerback rightカメラ方向
      1st walldance正面
      移動(-14, 0, +34)(-16, 0, +16)(+2, 0, +18)-(+18, 0, +2)-
      2nd walldance +90側面
      移動(-34, 0, -14)(-16, 0, -16)(-18, 0, +2)-(-2, 0, +18)-
      3rd walldance裏面
      移動(+14, 0, -34)(+16, 0, -16)(-2, 0, -18)-(-18, 0, -2)-
      4th walldance - 90側面
      移動(+34, 0, +14)(+16, 0, +16)(+18, 0, -2)-(+2, 0, -18)-
      5th walldance正面


カメラワークの設定

    wall が変わる度に、「カメラの方向」は上記のように切り替えますが、
    「カメラの位置」も移動させる必要があります。
      一般に、ダンスを 1 wall踊った後の位置は始めの位置とずれているのが普通です。
      前の wallの終点(x, y, z) と、次の wallの始点(x, y, z) とを一致させる必要があり、
      そのためカメラを移動して「目視」で微調整します。

    Kentucky Chug ダンスでの調整結果はこのようになりました。
      wallカメラ方向カメラ位置
      1st wall正面( 0, 12, -20)
      2nd wall +90側面(25, 12, - 9)
      3rd wall裏面(13, 12, +15)
      4th wall - 90側面(-12, 12, +4)
      5th wall正面( 0, 12, -20)



作業8:ダンサーの動画ファイル作成

    作業6〜作業7での結果を1枚の表にまとめておきます。
フレーム&カメラワーク設計表
フレームワーク5人のダンサーカメラワーク
flamewallback left
( - 24, 0, 10 )
fwd left
( - 16, 0, 0 )
back center
( - 8, 0, 10 )
center
(0, 0, 0)
back right
( +8, 0, 10 )
角度位置
f=260〜5161st(-14, 0, +34)(-16, 0, +16)(+2, 0, +18)-(+18, 0, +2)正面( 0, 12, -20)
f=517〜7732nd(-34, 0, -14)(-16, 0, -16)(-18, 0, +2)-(-2, 0, +18) +90(25, 12, - 9)
f=774〜10303rd(+14, 0, -34)(+16, 0, -16)(-2, 0, -18)-(-18, 0, -2)裏面(13, 12, +15)
f=1031〜12874th(+34, 0, +14)(+16, 0, +16)(+18, 0, -2)-(+2, 0, -18) - 90(-12, 12, +4)
f=1288〜13415th( - 24, 0, 10 )( - 16, 0, 0 )( - 8, 0, 10 )-( +8, 0, 10 )正面( 0, 12, -20)

    上記表の情報をもとにダンサー 5人分の動画ファイルを作成します。
    まずは、移動が不要な「center ダンサー」から作成を始めます。
      手順(0)ダンサーを舞台の中心位置(0, 0, 0)に置く。
      手順(1)flame=260 にセットし、ダンスファイルをロード
      手順(2)flame=517 にセットし、ダンスファイルをロード
      手順(3)flame=774 にセットし、ダンスファイルをロード
      手順(4)flame=1031 にセットし、ダンスファイルをロード
      手順(5)flame=1288 にセットし、ダンスファイルをロード
    これで「center ダンサー」の動画ファイルが完成です。
    なお上記で「ダンスファイル」とは「作業3」で作成した 1 wall 分のダンスファイル。

    次に、「back left ダンサー」の作成です。
      手順(0)ダンサーを舞台の中心位置(0, 0, 0) に置く
      手順(1)flame=260 にセットし、ダンスファイルをロード
      手順(1’)ダンサーを (-14, 0, +34) の方向に移動
      手順(2)flame=517 にセットし、ダンスファイルをロード
      手順(2’)ダンサーを (-34, 0, -14) の方向に移動
      手順(3)flame=774 にセットし、ダンスファイルをロード
      手順(3’)ダンサーを (+14, 0, -34) の方向に移動
      手順(4)flame=1031 にセットし、ダンスファイルをロード
      手順(4’)ダンサーを (+34, 0, +14) の方向に移動
      手順(5)flame=1288 にセットし、ダンスファイルをロード
      手順(5’)ダンサーを ( -24, 0, 10 ) の方向に移動
    これで「back left ダンサー」の動画ファイルが完成です。
    同様にして、全ダンサー5人分の動画ファイル(5本)が完成します。

    この作業8はちょっと面倒です。
    うっかりすると入力ミスをおかしやすい単純作業なので注意を要します。


作業9:仕上げ作業(その1)

    ダンサー5人分の5本の動画ファイルが完成していますが、全て「.vmd 形式」です。
    この段階ではまだダンサーを特定していません。このダンスに適したダンサーは
    自由に選択して割り付けることができます。

    要点1)髪の毛の長いモデルは、ダンサーとしてはあまり適していない。
    要点2)ショートスカートのモデルは、ダンサーとしては扱いにくい。
    要点3)幼児はキッズダンスに適している。

    結局、KentuckyChug ダンスでは、
    「鏡音リン、秋音ナツ、秋音ハルG2、KAITO、改カイト(シャツ)」
    の 5人を選びました。

参考:現在所属しているダンサーたち

左から、KAITO、弱音ハク、初音ミク、咲音メイコ、巡音ルカ

左から、MEIKO、鏡音レン、鏡音リン、亜北ネル


左から、改カイト(シャツ)、魔法少女ミク、初音ミクカジュアル(&髪下ろし)、
ぷちミク (ver1_039)、ぷちミク靴下 (039)


左から、秋音ハルG2(ジャケットなし)、秋音ハルG2、秋音ナツ(しえら式)、
ちび秋音V20G(しえら式)、ちび秋音V20K(しえら式)

左から、桜音めいこ(caras式)、アーレット、アイス、鏡音ハル(4歳)


仕上げ作業(その2)

    選んだダンサー5人に、それぞれ対応する動画ファイル(.vmd 形式)を割り付けます。
    最終的に、MMDプログラムの出力として統合動画ファイル(.avi 形式)が完成します。

仕上げ作業(その3)

    「.avi 形式」の動画ファイルは圧縮されていないために容量がとても大きいので、
    手持ちの変換ツールを使って「.mp4 形式」の動画ファイルに変換して保存します。

    実際の動画ファイルは、
      「KentuckyChug.avi」のサイズは 1.39GB (= 1,390MB)
      「KentuckyChug.mp4」のサイズは 10MB
    でした。




作業1から作業9の総まとめ

    フローチャート風にまとめてみました。

      "ESS"ステップシート


      作業1 音楽とflame数値の準備    
      作業2 動画シートの準備


      未完成の「動画シート」






       ホストPCでの作業
       (Mac OS X)
      作業3 ダンス動作 / 足のステップ入力
      作業4 ダンス動作 / 手の振り付け入力
      作業5 ダンスの開始と音楽との同期



       ターゲット windows PC での作業
       ( MMDプログラムを起動 )
       完成版の「動画シート」、1 wall分のダンスファイル(.vmd形式)


      作業6 ステージ画像の準備
      作業7 ダンサーの配置と wall移動計算


       ホストPCでの作業
       (Mac OS X)
       「フレーム&カメラワーク設計表」、「ステージ画像」


      作業8 各ダンサーの動画ファイル作成
      作業9 仕上げ作業(その1、その2)


      5人分のダンスファイル(.vmd形式)
      統合動画ファイル(.avi形式)




       ターゲット windows PC での作業
       ( MMDプログラムを起動 )

      作業9 仕上げ作業(その3)    


      統合動画ファイル(.mp4形式)
       ホストPCでの作業
       (Mac OS X)




完成した動画

    YouTubeに登録した動画をご覧下さい。

Kentucky Chug (a.k.a Copperhead) - 24 count / 4 wall, Beginner Linedance
Choreographed by Unknown, Music: Cherokee Boogie by BR5-49



作業10:オプション作業

    Kentucky Chug の YouTube登録をする際には、幾つかのオプション動画を追加しました。


オプション動画その1
    音楽を変えて同じダンスを踊る動画の作成です。

    要点(1)音楽のスピードが異なるので、動画ファイルの速度変換を行う。
     MMDプログラムには「ダンスの動作速度を自動的に変換する機能」があり、
      最初の Music: Cherokee Boogie♪ by BR5-49 . . . BPM=168
      今回の Music: Sea of Cowboy Hats♪ by Chely Wright . . . BPM=152
     つまり、時間軸を 168 ÷ 152 = 1.10 倍に引き延す指定をすれば事足ります。
    要点(2)音楽のイントロが異なるので、イントロ同期を行う(→ 作業5)
     イントロがずれる分だけ時間フレーム全体もその分だけずれますが、新たに
     動画ファイルを作り直す必要はありません(作業7-8は不要)
    要点(3)あと仕上げ作業をするだけです(→ 作業9)

オプション動画その2
    ダンス 1 wall分の復習(ウォークスルー)をする動画の作成です。

    要点(1)ステージ画像の準備(→ 作業6)
    要点(2)ダンスのステップを英語で話す、自動読み上げ機能を利用しました。
     (→ https://translate.google.co.jp/ )
    要点(3)動画ファイルはすでにある「1 wall分の動画ファイル」の時間軸を約2倍
     程度に引き延ばしておく。次にダンサーを踊らせながら、ダンス読み上げの声と
     タイミングに合うように、手動で、適当に flame 間隔を広げて調整してゆきます。
    要点(4)一人のダンサーが向き変えて同時に踊って見せていますが、実のところ
     一方を先に作って撮影し、これを背景にもう一方が踊っているのを撮影しました。



coffee break

    Kentucky Chug ラインダンスの動画、作成方法と設計図を紹介しました。
    ご参考までに、私が作成したこのダンスの所用時間は、およそ3日です。
      一日目:「作業1 〜 作業2」
      二日目:「作業3」これは動画シート一枚が1時間程度です。
       なお、「作業4」今回の振り付けは簡単にすませました。
      三日目:「作業5 〜 作業9」
      その他:オプション動画「作業10」にもう一日使っています。

    Kentucky Chug ダンスは24ステップと短いので、作成時間は短かったのですが、
    ハプニングがいくつかあって、結果的には延べで1週間程かかっています。

    ハプニング1:
    Kentucky Chug は古いダンスなので、YouTubeでかっこよく踊っているダンサー の動画が見つからず、スタイリングにちょっと自信がありませんでした。 このダンス動画を作成後たまたま「Kentucky Chug」を踊る機会があって、 その時にスタイリングを学んで、「作業4」をやり直しました。 反省の意を含め、改訂前のスタイリングも残してあります。 ダンス動画中でゲタを履た「改カイト」君のダンス、ちょっとへたくそ。例えば、


    ハプニング2:
    Kentucky Chug ダンス動画を YouTube にアップした時点で、携帯にメールが来た。英語で「このダンスは見られません、著作権の関係で . . .」といった内容。 有名な歌手が歌う音楽を含んだ動画をアップすると警告されることがよくあります。 今回はオプション動画として、「Rock Me♪ by Deborah Allen」の音楽を使い、これが警告されました。 そこで、急遽、別の音楽「Sea of Cowboy Hats♪ by Chely Wright」に差し替えて作り直した次第です。


    ハプニングはつきもの、積み重なって貴重な経験/財産になれば良し ...と思うしか




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