とにかく残業にならないように仕事を手っ取り早く終わらせ、来るべく和歌山遠征への準備をすすめていた。
一郎曰く、
「午前0時に花王の正門前にある「紀州」というゲームセンター前に集合ね。」
久方ぶりの和歌山である。目指すは花王和歌山工場の正門前。約束の時間より少々早いぐらいだ。さてさて、来ているかなぁ・・・。
・・・しかし、そこには一郎や若旦那の姿はなかった。
相変わらず時間にルーズな奴。・・・そう思いながらしばらく彼らの到着を待つ。
10数分後、すすけた色のカローラが駐車場に飛び込んできた。
運転手は一郎(後の隊長)、助手席には若旦那、後部座席には一郎の奥さん(後の隊長補佐)がのっていた。
・・・それにしてもすごい荷物である。目いっぱい積んでいる。奥さんが荷物に潰されそうである。いったい全体、何を積んでいるのやら・・・。
とりあえず、久方ぶりの対面である。懐かしいを連発しながら、今後の予定について話しあった。
「バスは明け方に釣りますから、それまでに現地に到着する必要がある。まぁ、今すぐに行く必要はないけど、ぼちぼち行きますか?」
一郎と奥さん、私と若旦那がそれぞれの車に乗り、一郎を先導に目的地に向かうことになる。
前日からの雨もあがり、雲の間から月が顔を出している。ただ、そのまま晴れるかどうかは疑わしい。湖はそれまでの雨で増水しているだろう。釣りには好条件がそろっている。
午前2時。我々は目的地である二川ダムに到着した。
明け方まで約2時間半。それまでゆっくりと休憩でもするか・・・。
そう思った我々であったが、二川ダムは予想もしない出迎えをしてくれたのである・・・。
ご意見、ご感想、苦情、ファンレター等、お手紙はmass@mua.biglobe.ne.jpまで