冒険野郎第一弾

二川ダム激流川下り

1996/6/21〜6/22

第二話「再開」

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6月21日金曜日。

とにかく残業にならないように仕事を手っ取り早く終わらせ、来るべく和歌山遠征への準備をすすめていた。

一郎曰く、

「午前0時に花王の正門前にある「紀州」というゲームセンター前に集合ね。」


久方ぶりの和歌山である。目指すは花王和歌山工場の正門前。約束の時間より少々早いぐらいだ。さてさて、来ているかなぁ・・・。

・・・しかし、そこには一郎や若旦那の姿はなかった。

相変わらず時間にルーズな奴。・・・そう思いながらしばらく彼らの到着を待つ。

10数分後、すすけた色のカローラが駐車場に飛び込んできた。

運転手は一郎(後の隊長)、助手席には若旦那、後部座席には一郎の奥さん(後の隊長補佐)がのっていた。


・・・それにしてもすごい荷物である。目いっぱい積んでいる。奥さんが荷物に潰されそうである。いったい全体、何を積んでいるのやら・・・。

とりあえず、久方ぶりの対面である。懐かしいを連発しながら、今後の予定について話しあった。


「バスは明け方に釣りますから、それまでに現地に到着する必要がある。まぁ、今すぐに行く必要はないけど、ぼちぼち行きますか?」

一郎と奥さん、私と若旦那がそれぞれの車に乗り、一郎を先導に目的地に向かうことになる。


前日からの雨もあがり、雲の間から月が顔を出している。ただ、そのまま晴れるかどうかは疑わしい。湖はそれまでの雨で増水しているだろう。釣りには好条件がそろっている。

午前2時。我々は目的地である二川ダムに到着した。

明け方まで約2時間半。それまでゆっくりと休憩でもするか・・・。

そう思った我々であったが、二川ダムは予想もしない出迎えをしてくれたのである・・・。

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