冒険野郎第一弾

二川ダム激流川下り

1996/6/21〜6/22

最終話「冒険野郎、誕生」

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ずぶ濡れの濡れ鼠状態でボートにたたずむ3人。

「あっ!!眼鏡がない!!」

「お、俺もない!!」

私と若旦那は口々にそう叫んだ!!

転覆の際、衝撃と水流で流されてしまったのだ。既に捜索は不可能である。まぁ、諦めるしかないだろう。

「あ〜あ、気に入ってた眼鏡だったんだけどなぁ・・・」


川はゆるやかな流れに変わり、中州には野生のカモが3羽、寝そべっている。

そして川幅はだんだん広くなり、流れもゆるやかに、やがてなくなってしまう。

二川ダムに到着した!

後はオールで漕ぎながら一郎の嫁とランデブーするだけである。


「せっかく(?)ずぶぬれなんだし、ちょっと飛び込んでみない?」

一郎が突然切り出す。

「はぁぁぁ〜??」と思わず応えてしまった私だが、次の瞬間、一郎はダム湖に飛び込んでいた。


「あ!!ほんまにライフジャケットって浮くんやなぁ〜。ほんでもって、この股の間にはさんでいる紐をきっちりと結んでなかったら、全然意味がないねぇ。ジャケットがスポッと抜けてしまうね。」

一人で解説する一郎。こちらも半分やけくそで湖にとびこんだ。

「じゃ、写真を撮ろう!!とりあえず、溺れているマスオさんの図!!・・・はい、マスオさん!溺れて、溺れて!!」

必死にもがく私。すかさず写真に写す一郎。その後、それぞれ何ショットか撮影して、一郎嫁のいるランデブーポイントへボートを進めた。


一郎の嫁は目を丸くして我々を迎えた。

「なに?それ・・・。」


こうして後に冒険野郎企画第一弾と呼ばれる一連の行事は終了した。二川ダムをあとにし、一郎の社宅のある田尻町に向かい眼鏡を購入して静岡に帰宅した。

田尻町に向かう途中、高速道路のトンネル内でほとんど盲目状態で走行したのはまた、別のお話である。(笑)


その夜、今回の企画の話題がゼミのネットに掲載された。

「冒険野郎の皆様、こんばんは。」

一郎のメールの冒頭には上記のような文句が述べられていた。


そう、ここに冒険野郎が誕生するのである。

命名者が隊長に就任し、とりあえず活動を開始しました。

料理長、若旦那、団長、輸送隊長と役職が決まってくるのは、また、次回以降で紹介しましょう。

(完)


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