宮崎県日南市に棚田百選にも選出されている「坂元棚田」があります.
その独特の景観特性や,その水源林である飫肥杉林の水源機能についての調査などを行っています.
宮崎県日南市酒谷地区にある周囲を飫肥杉美林に囲まれ、石垣積みで区画された水田が整然と山裾に広がる美しい棚田です。この棚田は,大正14年に基本測量・設計を開始し,昭和3年から昭和8年にかけて造成された比較的新しい棚田です.設計当時の先端農業の思想を反映して,馬による耕作を考慮した道路,農地形状が取り入れられ,各圃場での水管理が行えるよう用排兼用水路が施されました.
現在に至るまでその当時の形を残す貴重な近代化農業遺産として,様々な評価を受けています.
平成11年には、「日本の棚田百選」にも選定されています。
平成18年には、全国棚田サミットが開催されました。
平成25年には,文化庁より「重要文化的景観」に選定されました.
平成29年には,棚田学会より「第13回石井進記念棚田学会賞」を受賞
平成29年には,宮崎県より「美しい宮崎づくり大賞」受賞
平成24年頃より,坂元棚田にかかわる様々な研究を行っています・
毎年,研修室所属の学生とともに田植えイベント(6月),水路清掃(5月),稲刈りイベント(10月),収穫祭(12月),棚田まつり(3月)など,坂元棚田のイベントに参加しています.
毎年のお米の品質調査では,学生達に食味試験に参加してもらっています.そしてその年一番美味しいお米を作った農家さんを表彰しています.
2015年には宮崎大学農業博物館にて,企画展「坂元棚田誕生の秘密と地域創生への取組 -近代化遺産としての坂元棚田-」を行いました.
2015年9月には,TOKYO FMの番組「Honda Smile Mission」にて,坂元棚田や博物館の企画展示について放送していただきました.
これまでの坂元棚田の研究内容が,宮崎大学農学部地域連携事業活動の中で紹介されています.
人の営みが作り上げた美しい景観の歴史的な価値を再評価
自作した棚田のジオラマと説明パネル:オープンキャンパスの時などに展示します.
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棚田が造成されるに至った背景や,そこに使われた土木技術などをまとめてみてわかった歴史的な価値を,2012年12月8日に開催された「坂元棚田シンポジウム」にて発表しました.そのときの資料です.
シンポジウム資料.pdf
成果の一部をわかりやすくまとめて,2011年3月に開催された棚田祭りにて,祭りに参加された方々に説明をしました.そのときの資料です.
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この調査研究は,日南市教育委員会,酒谷やっちみろ会の協力により行われています.